仕事がデキる人のたたき台のキホン

田中 志[著]

2023.07.24

1760円(税込)

アルク

単行本

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書籍内容

周りが“つい”参加したくなるヒミツは「たたき台」にあり!
アイデアがどんどん集まる最強に楽しい仕事術

上司から気軽に頼まれる「たたき台」。
一生懸命書いたのに、コメントもなく、振り向かれもせず、「叩かれ」もせず。
えっと、なんで書いたんだっけ……、そんな経験はないでしょうか。

そもそも「たたき台」は何のために作り、どうやって使うもの?
「たたき台」に誤解があると、いつまでも仕事はつまらなく、成果もあがりません。

「きれいなデザイン?」→ NO!
「膨大な調査?」→ NO!
「完結している提案?」→ NO!

「たたき台」は周囲を巻き込み、活発な議論を生み出すことにこそ価値があります。
みんなでとことん議論ができる最強チームは、「たたき台」にヒミツがあるのです。

本書では「5つのS」をヒントに、誰もができる「たたき台」の作り方と使い方を紹介します。
若手のみなさんはもちろん、チームの導き方を見直したい中堅・ベテランのみなさんにもおススメです。
よい「たたき台」を使って、一緒に充実した仕事の旅を始めましょう!

目次

はじめに

第1章 仕事をラクにする「とりあえずのたたき台」
「一見」筋の通ったアイデアが陥るワナ
ノーアイデアでもアイデアが集まりやすい「たたき台」
たたき台はあらゆる仕事のスタート地点になる
たたき台でコミュニケーションを活発にする
たたき台へのありがちな誤解
誤解① アイデアがよかったら、たたき台は必要ない!?
誤解② 完成品並みに作らなければ、たたき台としての意味がない!?
誤解③ 完成品と異なる形式のたたき台を作るのって、二度手間では?
誤解④ たたき台を作るのは面倒
誤解⑤ たたき台は新人が作るもの
「よいたたき台」から仕事を始めるメリット
世のなかは「たたき台」でできている
コミュ障の人こそ、たたき台は武器になる
たたき台で間違いを認め合う社会をつくる

第2章 たたき台を作るための5つのS
どんなたたき台にも通用する基本の5S
第一のS「スピード」 まずは手を動かす!
スピード① その日から動き始める
スピード② フォーマットはマネる
第二のS「シンプル」 とにかくわかりやすく!
シンプル 情報を入れすぎない
第三のS「刺激」 みんなから反応を引き出す
刺激① 何のための刺激?
刺激② どんな刺激を与えるか
第四のS「質問力」 的確に問いかける
質問力① たたき台を作る前の確認事項
質問力② たたき台を作るときの質問
質問力③ たたき台を作った後
第五のS「隙をつくる」 固めすぎず突っ込ませる
隙をつくる① 空欄を可視化する
隙をつくる② 「……」に語ってもらう
隙をつくる③ 心理戦に勝つ

第3章 アイデアをどんどん集めるたたき台の作り方
「人のアタマ」を借りる道具、それがたたき台
たたき台を作るのは「若手の仕事」ではない
どんなパワポ資料作成時でも使えるたたき台フォーマット
議論のためなら手書きでいい、ワードでいい
アイデアがないときこそたたき台の使いどころ
アイデアを集めやすくなる3つのポイント
①フレーム(構造) 全体の流れを示す
②事実 事実を明確にする
③意見 自分の意見を必ず入れる
熱量のないたたき台では相手を動かせない
否定的な意見ほど相手の本音を引き出せる
「自分のアタマ」を整理する4ステップ
ステップ1 アウトライナー(箇条書きツール)を立ち上げる
ステップ2 目的と制約条件を冒頭に書く
ステップ3 思いつくままに心の声を書く
ステップ4 構造化する
構造化の技法――全文章に接続詞をつけてみる
意見が欲しい相手を指名してたたき台を作る
アイデアをもらうためのチェックポイント
チェックポイント① 5Sを使っているか
チェックポイント② 自分の意見・熱量が入っているか
チェックポイント③ コアとなる問いが入っているか
チェックポイント④ 事実、推測、意見が適切に分けられているか
チェックポイント⑤ 抽象と具体のバランスは適切か
チェックポイント⑥ 受け手にとってわかりやすい構成になっているか
チェックポイント⑦ 中身が「空っぽ」になっていないか

第4章 たたき台で最強チームをつくる
仲良しチームでなくても議論ができれば最強
たたき台で議論が広がらない原因
原因1 メンバーの上下関係が強い
原因2 悪目立ちをしたくない文化が優位
原因3 仕事・組織への無関心
原因4 ファシリテーターの不在
原因5 責任を取りたくない
原因6 ネガティブ病
たたき台を生かすファシリテートの技法
たたき台で議論を起こす仕掛け
ただ叩くのではなく「叩き上げる」ためのルール
たたき台を作った人に敬意を払う

第5章 たたき台は世界を変える、仕事を変える
「走りながら考える」が世界の標準になっていく
AIに「真のたたき台」は作れない
たたき台の使い方は三手一組で
上級者はホワイトボードで「即興たたき台」を作る
「明日の自分」へのたたき台を用意する

おわりに

著者:田中 志

田中志(たなか・のぞみ)
Cobe Associe 代表。一橋大学大学院経済学研究科修士課程修了後、ボストンコンサ ルティンググループ(BCG)に入社。2015 年にヘルスケア領域の社内アワードを受賞。その後、博報堂グループのスタートアップスタジオ・quantum、デジタルヘルススタートアップ・エンブレースの執行役員を経て、2018 年に大企業の新規事業やスタートアップ支援を行うCobe Associeを創業。2019 年度神戸市データサイエンティストとしても勤務、新規事業やデータ活用、ヘルスケア領域に関する講演も実施。著書に『情報を活用して、思考と行動を進化させる』(クロスメディア・パブリッシング)がある。

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