コロナに奪われた葬儀 社会の常識を疑い孤軍奮闘した葬儀マンの700日

荻島 祐輝[著]

2023.11.29

1760円(税込)

幻冬舎

単行本

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書籍内容

コロナ禍で浮き彫りになった
業界の課題と葬儀のあるべき姿

最期のお別れだけはさせてあげたい――。
同業者がコロナ感染者の葬儀を拒否するなか、
著者が目指した「葬儀のニューノーマル」とは

愛する家族が亡くなったら、最期のお別れをしてその死を悼む――
そんな当たり前のことができなくなった時期がありました。
新型コロナウイルス感染症は、多くの人の命だけでなく、葬儀の機会までも奪ったのです。

コロナ禍当初、多くの人々が経験のない事態への対応を迷い、不確かな情報に戸惑うなか、
一つの象徴的な出来事が起こりました。2020年3月、タレントの志村けんさんが
コロナ感染による肺炎で亡くなったのです。
そして、その後の火葬までの過程を知り、長年葬儀業に携わってきた著者は
衝撃を受けたと言います。

家族は遺体と対面できず、遺体は病院から火葬場に直行しました。
さらに火葬場では、防護服を着た職員だけが立ち会い、遺骨を兄の知之さんが
受け取ったのは自宅横の駐車場です。
長年にわたり親しまれてきた有名人ですから、本来であれば多くの人に囲まれて
最期のお別れが行われたはずなのに、本当に必要最低限の「処理」が行われただけ
という状況でした。そして、コロナ感染者の遺体は火葬場に直行するというのが
当然の処置として行われるようになっていきました。

当時、葬儀会社の副社長を務めていた著者は、自社を含むほとんどの葬儀会社が
コロナ感染者の葬儀を執り行わない方針を打ち出すなか、
こんなときだからこそ遺族のためにできることを考えるべきだと使命感に燃えていた
といいます。そして正しい知識に基づいて対策を講じたうえであれば
安全な葬儀を行うことはできると考え、たとえ会社としてすべての依頼を
受け付けることは難しいとしても、なんとか従来のような葬儀ができないかと
可能性を探りました。しかし社内での理解は得られず、
葬儀を挙げたいのにできずにいる「葬儀難民」を救いたいという想いで辞任を決意し、
2021年1月に独立しました。

独立した初月からコロナ感染者の葬儀の依頼が10件あり、
そのすべてに対応した著者は、以降、数多くの遺族の想いと向き合ってきたといいます。
一件一件、遺体感染管理士としての専門知識に基づいて丁寧に対応し、
二次感染者を出すことなく、いくつもの「コロナ葬」を執り行ってきました。

この本では、著者がコロナ禍で葬儀を執り行ってきた経緯に加え、
その取り組みを通して考え続けた葬儀の本質や意義を明らかにします。
新型コロナが2類から5類になり、葬儀も元の形を取り戻しているなか、
改めて葬儀のあるべき姿を考えてみるきっかけとなる一冊です。

著者:荻島 祐輝

株式会社葬援 代表取締役社長
1978年東京都生まれ。2000年に株式会社帝国ホテルに入社、メインバー「オールド・インペリアル・バー」に勤務。2007年9月に社内表彰で優秀賞を受賞。2007年にクローン病に罹患したことをきっかけに精神衛生・心理学に興味をもち、聖徳大学人文学部心理学科に入学、2013年卒業。グリーフケアの実践と葬祭業への関心が芽生える。同年に帝国ホテルを退社し、株式会社三和式典に入社、2016年には小金井祭典に入社し子会社の立て直しに尽力、2019年、株式会社三和式典に取締役副社長として再入社。2021年、コロナ禍を契機に独立を決意し、株式会社葬援を設立。代表取締役社長に就任し現在に至る。
厚生労働省認定1級葬祭ディレクター/遺体感染管理士2種/公益社団法人 日本心理学会認定 認定管理士/一般社団法人終活カウンセラー協会認定 終活カウンセラー

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