「絶つ」経営
書籍内容
行き詰まる経営に活路を開く!
中小企業のための「絶つ」経営のススメ!
地方弱小企業を業界トップ企業に成長させた著者が、
従来の業界の常識や枠組みを打ち破り生き残るための戦略を徹底解説。
中小企業を取り巻く環境は厳しさを増しています。
人口減少や少子高齢化の進行に伴い国内の消費市場は縮小を続けており、
国内を主戦場とする地方中小企業は、
今まさに事業の継続か廃業かという正念場を迎えているといわざるを得ません。
実際、2023年上半期の全国企業倒産件数は4006件を数え、
前年同期比で30%以上増加しました。
こうした状況のもとでは、過去の取り組みや成功にヒントを求める経営を
続けるだけでは生き残ることは難しく、むしろ過去を「絶つ」ことによってこそ
未来への展望が切り拓かれると著者はいいます。それが、本書で紹介する「絶つ」経営です。
かつて小学校の教師をしていた著者は、
父親が経営していた東北の小さな建築石材会社に入って事業の推進を任され、
5年後に当初3億円だった売上を15億円に拡大することに成功しました。
事業を継いで社長になってからは祖業である建築石材事業の改革、
石材から墓石販売へのメイン事業の転換、事業多角化と事業拠点分散を図るための
積極的なM&Aの展開など新たな戦略を次々と打ち出してきました。
現在では墓石販売業で全国トップの位置を占め、
グループ17社で売上総額80億円を達成する規模にまで成長させています。
著者がこのように会社を成長させることができたのは、業界常識や商慣習、
父親が成し遂げた成功などにとらわれることなく、
むしろあえてそれらを絶つことを経営の基本に据えてきたからだといいます。
厳しい経営環境のもと、不透明で不確実な時代を生き抜いていくためには、
既存の枠組みで勝負をしても限界があると考え、
業界の常識や過去の成功へのこだわりを「絶ち」、
事業拡大と企業価値の向上を目指しました。
成長の大きな要因となった既存事業改革や新規事業への進出も、M&Aによる拡大も、
著者が現状の維持や安定にとどまらず、あえて一歩を踏み出すことで
成し遂げられたことでした。「地盤」を絶って東京市場に進出し、
「祖業」を絶って異業種に参入し、「内部留保」を絶って12社のM&Aを行い、
「オーナー経営」を絶って事業承継・資産承継の新しいスキームを開発する、
「絶つ」経営を推し進めたことで大きな成長を実現させたのです。
本書は著者の取り組みに焦点を当て、
「絶つ」経営を武器にいかに旧態依然とした環境をつくりかえ、
成長を遂げてきたかを具体的にまとめたものです。
生き残りをかけて奮闘する中小企業経営者にとって、
新たな一歩へのヒントとなる一冊です。