小児科一筋60年の医師が説く 子育て5つのカギ

原 朋邦[著]

2023.04.28

1650円(税込)

幻冬舎

単行本

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書籍内容

育児に自信をもてない
思い通りにいかず自己嫌悪に陥る イライラして子どもに八つ当たりしてしまう……

子育ての不安や悩みを解消し、
親としてどうあるべきかがわかる!

あたえる よりそう ゆだねる まもる つながる
5つの心構えで子育てのハードルはグッと低くなる!

わが子には健やかに育ってほしい、幸せな人生を送ってほしいと願いながらも、
育児に悩む親は多いと思います。育児書は洋の東西を問わず星の数ほどありますが、
膨大な情報に惑わされ、結局どうしたらいいのかと逆に悩んでしまう人もいます。
子を産めば生物学的には親になりますが、子にとってかけがえのない存在としての
親になるには、子育てをしながら、親自身も「自分で自分を親へと育てること」が
必要であると著者は主張しています。
ハウツーを気にして育児書に当てはめた行動をするのではなく、
根っこにあるべき親としての考え方や姿勢を定めることこそが、
子どもの幸せに結びつくといいます。

著者は熊本医科大学(現在の熊本大学医学部)を卒業してから現在に至るまでの
60年あまり、小児科医の道を歩んできました。
小児科は数ある診療科の中で唯一、全身を診る診療科であり、病気やケガだけでなく、
発達状態も含めてトータルで子どもや親と向き合います。

本書では、子どもが幸せに育つための親の関わり方について、5つの側面から、
診察室での出来事なども交えて述べています。
また、体調不良など子どもに異変があった時に親としてどう考え、
どう行動すればよいのか、さらに、親自身のメンタル不調や、
わが子に愛情がもてなくなってしまったと感じるときなどの危機への対処についても
医師としての考えをまとめています。
親子で愛情に満ちた豊かな人生を実現させるための必携書です。

目次

はじめに

第1章 子育てのはじまり
親になるとはどういうことか
子育ては「覚悟」をもつことからはじまる
子との出会いはさまざまでも、覚悟ができて本当の親に
覚悟とはどんな子でも受け入れること
「私の宝」と言える日は必ずくる
途中から親になるにも覚悟は必要
生まれる前に、パートナーと話を
「受け入れること」が優しい社会をつくる

第2章 あたえる子育て
愛着を育むことは子どもの対人関係の出発点
愛着は子どもが独り立ちする土台となる
愛着行動には個人差がある
ただ世話をするだけでは愛着は育まれない
乳児期の愛着が、コミュニケーション力を育む
「懐かない」と不安な親へ
親との愛着が十分な子は、他人との信頼関係づくりも上手
「助けて」と言えることが、自立への第一歩
不快なことを発信させるのも親の役目
親の欲求を満たそうとするのは、愛着ではなく執着
親との愛着を種に、社会性が芽生える
自己肯定感も、愛着なしには育たない

第3章 よりそう子育て
自己肯定感を育むことが子どもの才能を伸ばす
「分かってくれない」は、見返り欲しさの言い訳?
自己肯定感は、長所も短所も「これが自分」と認めること
自分さえよければ、は自己肯定感にあらず
自己肯定感は、親子の愛着の延長にある
いやいや期は自己肯定感を育む絶好の機会
「なぜ?」で子ども自身に考えさせる
ご褒美は裏目に出ることも
「褒める」は誰もが使える子育てのマジック
褒めるときは、理由も添えて
短所は一つだけ、直ればいい
1歳の子でも、褒めれば得意になるもの
「いい言葉」で子どもは伸び伸び育つ
指示は具体的なほど、行き違いを防げる
スモールステップで数多くの成功体験を
褒めるとは、普段の振る舞いを認めること
自分を受け入れることは、他人を受け入れること

第4章 ゆだねる子育て
自分で考え行動できる人間になるためのアイデンティティー形成
「自分は何者か?」学童期以降はアイデンティティーの確立が課題に
「自律性」「主体性」「自尊心」がアイデンティティーをつくっていく
「努力すれば報われる」は子の将来性を見失う
「あなたはどうしたい?」親子のやりとりが将来への道を拓く
「なんのために?」が、子の自主性を育む
成長を待ってあげることも大事
「せんせい、あのね」が小学校1年生の1学期の壁を乗り越える
「できない」「しない」の中身が大事
「手書きの目標」が、やる気を引き出す
「かっとなる子」「すぐ手を出す子」の気持ちのコントロール
たくさんの「できた!」が、夢をかなえるチカラをつける

第5章 まもる子育て
慌てる前に知っておきたい子どもの病気と健康のこと
乳幼児期は「事故からまもる」を第一に
子どもが病気になったら……様子を見ることも大事な治療
「医者に行けばなんでも分かる」の誤解
風邪を治すのは薬ではない
抗生物質(抗菌薬)は風邪には無意味
ワクチンのある病気は、接種が最も確実な予防策
ネットやテレビ任せでは子への対応がぶれる
「誰が得する?」の視点で情報を賢く選ぶ
かかりつけ医のメリットは継続的な目があること
「重病時こそ親身に」が、いいかかりつけ医の条件
母子手帳は最良の育児書
国や自治体の制度を知っておくことが助けに
記録を習慣にして、コミュニケーション上手に

第6章 つながる子育て
小児科医は子育てのサポーター
「なんでも診る」が小児科の本質
総合診療科と協働し手厚い医療を
さまざまな専門家が協力し、子育て全般を支える仕組みを
「点」ではなく「線」での関わりを
病気を治すだけでなく「健康を最大限にするアドバイス」を
医師も地域の「子育てサポーター」の一員に

第7章 子育てクライシス
子育てがつらくなったときの処方箋
ストレスで誰でも精神疾患になり得る時代
マタニティブルーは休息と周囲の労いが薬に
気分の落ち込みが長引くと産後うつの可能性が
医療機関や子育て支援センターが受け皿に
かっとしたら、深呼吸と落ち着かせる言葉を
パートナーとの歩調を合わせる
小児科医も親の悩みに手を差し伸べる存在に

おわりに

著者:原 朋邦

1938年ソウル生まれ。1969年熊本大学大学院医学研究科修了。熊本大学医学部助手(小児科)を務める。1973年から国立西埼玉中央病院小児科医長を務めるかたわら、附属看護学校講師・熊本大学医学部非常勤講師として医療人材の育成にも携わる。 1991年にはらこどもクリニックを開設、1996年に医療法人社団皆誠会を設立する。

ネット書店

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