三幸主義 理念で切り拓くヘルスケアの未来

小田長 竜太郎/[著]

2022.06.02

1650円(税込)

幻冬舎

単行本

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書籍内容

医療・介護・福祉が連携し、
総合的なヘルスケアが高齢者を救う

わずか数年で150を超える企業が参加したヘルスケアグループ。
急成長を遂げる礎となった「三幸主義」とは。

脳梗塞で半身不随になった父の在宅介護を通して、
ケアマネジャーやヘルパーのサポートを体感した著者は、
介護事業に参入し、フランチャイズ方式の事業展開で
約2年で30を超える加盟店をもつまでになりました。
しかし、公的保険制度を基礎とする介護事業にフランチャイズ契約はなじまず、
事業展開は早々に頓挫してしまいました。
そこで会社の理念である「三幸主義」を徹底するために、
利用者・取引先・従業員の幸せを追求する方針に舵を切り、
M&Aによる直営方式に変更したところ、
わずか数年で150を超す事業所がグループに加わりました。
介護にとどまらず、医療・障がい福祉まで幅広い分野に広がり、
総合的なヘルスケア事業へと発展を遂げつつあります。
本書では「三幸主義」を中心に成長してきた
ヘルスケアグループの軌跡を伝えるとともに、
医療・介護・福祉の総合的なヘルスケア事業によって地域社会への貢献を目指す、
著者の思いを記しています。

目次

はじめに

序章 介護事業は偶然の縁からスタートした
常に不調を抱えていた幼少期
「私の命がどうなってもこの子を産みたい」と言ってくれた母
父の脱サラで経済的にもどん底を味わう
暗く、引きこもりがちだった幼少期
アルバイトで貯めた貯金を握りしめ、日本一周旅行に出発
大学受験に失敗し、住み込みの新聞配達のアルバイトへ
志半ばで実家へ帰り、父の紹介で就職
仕事を通じて初めて父と心が通う
小さな弁当店を引き継いで独立
たこ焼き店を通して障がいについて知る
ホームレスとの思いがけない出会い
ロールキャベツレストランをオープン
鰻割烹料理店の娘だった妻と巡り会う
介護業界の若手社長から刺激を受けて、介護分野に興味をもつ

第1章 介護事業の挫折で痛感した「三幸主義」の徹底
脳梗塞で倒れて半身不随の寝たきりになった父
母の強い願いで在宅介護がスタート
15年に及ぶ在宅介護の末に、満足して亡くなった父
多くの人を笑顔にする介護を次なるチャレンジの場に決める
東日本大震災の10日前に介護事業所をオープン
フランチャイズ方式で加盟店を30店舗まで増やす
介護はフランチャイズになじまないという誤算
介護保険法改正と介護報酬改定のダブルパンチ
介護報酬のマイナス改定で介護事業所に冬の時代が到来
制度改正とフランチャイズの頓挫で四面楚歌
これがやりたかった介護なのかと自問自答
八方塞がりのなかで思い出した「三幸主義」
従業員の幸せがなければ利用者の幸せもない
三幸主義の徹底と企業の使命
従業員の行動指針に五徳の教え
三幸主義と五徳の教えで初心に返る
M&Aによる直営方式に舵を切る

第2章 従業員の働きがいのために――
フランチャイズからM&Aに切り替えて介護施設をよみがえらせる
M&Aにまつわる買う側、買われる側の数え切れないストーリー
ある日突然知らされるM&A、従業員には青天の霹靂
100を超える事業所のM&Aを経験
従業員の一斉退職事件
M&Aでは雇用条件などは絶対に下げない
父の介護経験を通して介護職への感謝を伝える
その後のフォローアップにも注力
理念を共有することが大切
従業員の幸せが利用者の幸せにつながる
理念の共有で次々に良い変化が起こる
五徳の教えで明るくなった施設
三幸主義で売上が上がったグループホーム
「あなたたちはこの施設で働いて楽しいですか?」
外に出て積極的に施設をPR
利用者に初めてのレクリエーションを企画
あちこちで笑い声が聞こえる施設に生まれ変わる
数カ月で赤字からも脱却
第3章 取引先とともに繁栄するために――
医療・障がい福祉・介護の融合でサービスの差別化を図る
M&Aの理由は千差万別
本業に集中するために事業譲渡をすることも
新型コロナウイルス感染症で多くの介護事業所が大打撃
大都市圏では介護職の有効求人倍率は6倍超!
事業譲渡で肩の荷を下ろす元経営者たち
M&Aで施設に新しい風が吹く
規模が大きくなるとキャリアの選択肢が広がる
経営面でも互いに補い合える
教育体制の充実でもメリットが
大切なことは「誰から譲り受けるのか」ということ
かつての買収相手が今日の仲間になる
M&Aの醍醐味は売り手と買い手の出会い
取引先の夢を応援
発達障がいの子どもは推計60万人
さまざまな規制に縛られる児童福祉施設
「根本から変えなければ子どもたちは救えない」
多分野にまたがるサービスを展開
医療、障がい福祉、介護まで一生涯を通じて利用者をフォロー
成長途上のグループだからこそ人が集まる
組織を貫くサーバントリーダーシップの考え方

第4章 利用者の満足のために――
低価格&高品質なホスピス型施設で入所難民を救う
2055年には高齢化率は4割に達する
1.4人の現役世代で1人の高齢者を支える肩車式社会
平均して男性10年、女性13年も介護が必要に
特別養護老人ホームの待機者は約30万人
民間の老人ホームは「月額30万円以上」が最多
日本中で介護難民が続出の危機
低価格・高品質な老人ホームで介護難民を救う
空き施設の活用で低価格な老人ホームを実現
デイサービスや訪問介護をもつからこそ可能なサービス
訪問診療と組み合わせて医療ニーズの高い人にも対応
要介護度の高い人も受け入れへ
入居者の人生の最期まで寄り添う
老人ホームで亡くなる人は10%未満
自宅はアパートの2階なのに車椅子が必要になった女性
退院後に行き場のない高齢者が多数発生
がんで余命3カ月「コーラが飲みたい」
時には満足感を優先させることもある
高齢者にも生きがいをもってほしい
社会とのつながりをもってこそ生きる喜びがある
人生100年時代、いくつになっても生きがいをもてる社会を
高齢者YouTuberを作りたい
高齢者にしか語れないことがある
第5章 理念が事業を成長させる
総合的なヘルスケア事業を目指せば、日本の介護は活性化する
医療、介護、障がい福祉……それぞれの目指す未来像
保険外サービスなどを検討
総合的なヘルスケア事業の展開を目指す
障がい児の福祉事業を海外展開
水のように柔軟な組織でありたい

おわりに

著者:小田長 竜太郎/

1976年東京生まれ。1995年に食品メーカーに入社し、1999年には母親の弁当店を継ぐ。
2000年にはロールキャベツレストランを開業し、テレビ取材が来る繁盛店となる。
給食サービス事業の立ち上げを経てその後、15年にわたる父親の在宅介護がきっかけで、
リハビリに特化したデイサービスを展開するステップぱーとなーを2011年に設立。
フランチャイズ方式を経て、その後はM&Aによって急速に拡大し、
現在はステップパートナーグループとして全国150の介護、障がい福祉、医療施設を展開する。

ネット書店

  • https://amzn.to/3f3Yc6Z

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