命を看つめる

青木 悠紀子[著]

2024.03.31

990円(税込)

幻冬舎

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書籍内容

医療、看護、介護、福祉……
職種や事業所の垣根を越え
地域全体で患者・利用者を支え合う

長年看護を中心とした地域医療に携わり、
全ての患者・利用者がその人らしい最期を迎えられるための取り組みを続けてきた著者が、
超高齢社会における終末期ケアのあり方を説く


 超高齢社会において多くの高齢者が人生の残り時間を意識しながら過ごしています。
そのなかで、「最期は自分が希望する場所で安らかに死にたい」「自分らしく人生を全うしたい」と考える人は少なくありません。
しかし、実際には誰もが望みどおりの終末期を迎えられているわけではないのが現状です。
2020年に日本財団が67〜81歳の高齢者を対象に行った調査では、
「死期が迫っているとわかったとき、人生の最期をどこで迎えたいか」という問いに対し、58.8%の人が「自宅」と回答しました(「人生の最期の迎え方に関する全国調査報告書」)。
しかし、厚生労働省の「令和元年人口動態」によると、実際の死亡場所は病院が71.3%で、自宅は13.6%となっています。
つまり、半数以上の人が在宅死を望んでいるにもかかわらず、実際に希望どおり自宅で死ぬことができる人は少ないのです。

 著者は40年以上前から地域の保健所、医師会設立の訪問看護ステーション・居宅支援センター、特別養護老人ホームなどさまざまな機関・施設で訪問看護師として働いてきました。
これまで数々の患者・利用者の人生の最期に立ち会い、命を看つめるなかで痛感したのが、
患者・利用者が望む住み慣れた家での幸せな死を実現するためには、多職種連携によるチームケアが必要不可欠であるということだったといいます。
高齢者の身体状況やおかれた環境は一人ひとり異なります。
そのため、病状や要介護の程度、生活習慣、家族構成などあらゆる面を考慮して、
その人が自宅で生活するための支援をしていくことが求められるのです。
看護ケアで心身の苦痛を取り除くだけでなく患者・利用者が幸せに生ききることを支えたい――。
現場での長い経験を活かして医療従事者や介護・福祉職など各専門職と患者・利用者の状態を速やかに共有して最適な治療やケアが行えるようにしようと考えた著者は独立を決意し、2008年に自ら訪問看護ステーションを立ち上げました。
さらに、看護のみならず介護や福祉のさまざまなサービスを提供するために2013年には居宅介護支援事業所を開設。
その後、療養通所介護事業所、児童発達支援(重心=重症心身障害児)、放課後等デイサービス、障害者特定相談支援事業所、定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業を次々と設立し、
独立のきっかけとなった職種の垣根を越えたチームケアを実現しました。
そして今なお、患者・利用者が住み慣れた家で安心して生活を送るための看護のあり方を模索し続けています。

 本書では、地域におけるチームケア実現のための著者の取り組みを通じて、
その人らしい人生を支えるケアのあり方についてまとめています。
本当に幸せな死に方とは何か、幸せに生ききるとは何か――。
命を看つめるきっかけとなり、多くの人がより良く生ききれる社会を実現していくヒントとなる一冊です。

著者:青木 悠紀子

山梨県出身。横浜赤十字看護専門学校を卒業後、横浜赤十字病院に入職。結婚・出産を機として家庭に入ったのち、訪問看護制度が始まる以前、市役所での訪問指導にて「訪問」のキャリアをスタートする。その後は、横浜赤十字病院で訪問看護師を務め、磯子区で第1号の医師会立の訪問看護ステーションにてその開設から参画し管理業務にも従事。加えて、居宅支援センターの立ち上げや、同事業所の管理者も兼務したのちに退職。2008年、悠の木株式会社を設立し現職に就く。

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