心不全と診断されたら最初に読む本

大堀 克己[著]

2022.03.02

1650円(税込)

幻冬舎

単行本

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書籍内容

心不全と診断されても諦めてはいけない!
“心疾患・心臓リハビリ”の専門医による治療・リハビリ・再発予防解説

心不全は助からない病気ではありません。
適切な治療を継続し、適度な運動をしたり、食事に気を付けたり、生活習慣を見直したりすれば、
いったん発症しても、かなりの確率で悪化のスピードを緩めることができます。
つまり、「適切に対処すれば、進行を緩め、その後のQOLを高めることができる」病気なのです。

心不全とは
「心臓の働きが不十分となって体に異常が起き、だんだん悪くなって生命を縮める病気」
のことを指します。
心臓のポンプ機能が低下することにより動悸や息切れ、むくみが生じやすくなり、
心筋梗塞や心臓弁膜症などの心臓病はもちろん、
高血圧の状態が続き心臓に負担がかかると心不全になってしまいます。
現在、心不全の患者が急激なスピードで増加しているなか治療法は絶えず進化しており、
適切な対策を施すことで進行を緩やかにできることが分かっています。
著者の勤める病院では心不全をはじめとする心臓病の患者に対し、
心臓リハビリテーションのさきがけとして先駆的な取り組みを多数行ってきました。
日常生活動作の自立や社会復帰を目標に一人ひとりのQOLが向上できるよう、
患者が自分にできることを楽しめるような工夫をしています。
一人で病気と向き合うのではなく、
さまざまな環境で仲間と一緒に健康を取り戻すプロセスを経ることで、
継続することができるのです。
本書では、心臓機能を維持するためのリハビリテーションや再発予防策について
解説するとともに、
治療を諦めることなく人生100年時代を生き抜くための心臓にまつわるさまざまな知識を
Q&Aとともに紹介しています。

目次

はじめに

第1章 増え続ける「心不全」――診断結果に諦めてはいけない
忍び寄る「心不全パンデミック」
「社会の高齢化」が心不全の患者を増やす
心疾患による死因のなかでも多い心不全
心不全は「心臓病」の終末 予兆に気づくことが最重要
こんな体の変化に気づいたら「心不全」かもしれない

第2章 「心不全」に負けないために、押さえておきたい基礎知識
心不全とは何か?
心臓のポンプ機能が低下するのが心不全
“サイレントキラー”の高血圧が心不全を引き起こす
心不全を引き起こすさまざまな原因
睡眠中にも心不全のリスクが潜んでいる
歯周病は歯の問題だけにあらず
心不全の問診から診断まで
心不全の症状
心不全の分類1「急性」「慢性」
増悪を起こす人、起こさない人の違いとは?
心不全の分類2「左心不全」「右心不全」
心不全の分類3「収縮機能が保たれた心不全」「収縮機能が低下した心不全」
心不全が腎臓病のリスクになる
うつと心不全の関係性

第3章 4つのステージに分かれる心不全
自分の心臓の状態を知ることが治療の第一歩
心不全には4つのステージがある
重症度による分類法
進行に合わせて治療と予防を考える
心臓のSOSに気づいたら
心不全を発症したら? いざというときの対応マニュアル

第4章 心不全を克服する最新の治療とリハビリテーション
心不全の治療法
急増しているヘフペフ(HFpEF)にようやく光が
薬物療法で改善が認められなければ機器による治療も検討
命を救うカテーテル治療と心臓移植
「心臓リハビリ」とは
心臓リハビリで死亡率が25%低下する
事例――先駆者ドイツに学んだ心臓リハビリ
時期に応じて心臓リハビリの目的と内容は変わる
(1)急性期の心臓リハビリは、「日常生活への復帰」が目標
(2)回復期の心臓リハビリで、「社会生活への復帰」を目指す
(3)維持期の心臓リハビリで、「心不全の再発」を予防する

第5章 心不全の再発リスクを抑えるための生活習慣
心不全治療の4つの柱
口腔ケアが心不全のリスクを下げる
ヒートショックや寒暖差にも要注意
ストレス対策
感染症を防ぐ
虚血性心疾患の再発を予防する
「怖い不整脈」「怖くない不整脈」とは?
心不全の緩和ケア
心不全と診断されたら「アドバンス・ケア・プランニング」

第6章 心臓を労り、強くすることで、
人生100年時代を健康に生き抜く
“心臓第一”で日常に復帰
心臓が健やかな人の生活習慣とは?
基本は「栄養」「運動」「休養」
心臓病をもっと知るためのQ&A

おわりに

著者:大堀 克己

社会医療法人北海道循環器病院理事長。
1968年、札幌医科大学胸部外科(現心臓血管外科)に所属して以来、
今日まで一貫して心臓血管系と呼吸器の疾患に対する外科療法に携わり、
現在はドイツのハンブルク心臓リハビリテーション協会と連携しつつ
虚血性心疾患に対する心臓リハビリテーションに取り組んでいる。
日本胸部外科学会指導医、日本外科学会認定医、日本医師会認定産業医。

ネット書店

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