談合の女神

伊藤 恵子[著]

2023.03.27

1650円(税込)

幻冬舎

単行本

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書籍内容

繰り返される同業からの
虐め、裏切り、脅し
建設業界の談合グループに抗った、女社長の苦闘の半生

「今回の入札は別の会社が立候補する。
だからおたくにも協力してほしい」
一人の社長がそういって、私に談合を持ちかけた――。

サトウさんが言おうとしていることは分かっていた。
おそらくこの仕事は協会の会長の会社と、その取り巻き業者で談合している。
そこにうちがフリーで飛び込めば嫌な顔をされ、会社を潰しにこられるのは
目に見えていた。
サトウさんは私にその覚悟があるのかを聞いていたのだ。

「はい、わかっています。わかった上で1区を『くぐり』ます」
くぐるというのは安く入札することだ。

「本気ですか?」サトウさんが聞く。
「はい。本気です」

女社長だからといってこのまま虐められているばかりではダメだ。
やられたら、やり返す。

相手方は恐らく1億円前後で入札するだろう。
談合している業者も同じぐらいの金額に合わせてくる。
くぐるには3%くらい下げればいい。しかしミスは許されない。
一発勝負だ。

………………
若くして夫を亡くした著者は、残された6人の子どもを守るため、
夫の会社を継ぎ建設業界の社長として生きていくことを決意。
しかし、待ち受けていたのは入札の邪魔や、元請けからの圧力など、
談合グループからの数々の嫌がらせだった――。
談合グループの一員となるべきか、それとも自分の正義を貫くべきか。

建設業界の談合に抗った、女社長の半生を描いた自伝的小説!

目次

突然の別れ、突然の転機
最後の旅行
残された資産と借金

これがダンゴウか?
ゼロからの社長業
仕事を取るための2つの方法
グレーな世界を知った1本の電話
談合の背景
会社のための選択

駆け引きと裏切り
話し合いと騙し合いの協議
協会幹部へのごますり
海千山千の猛者たち
絶対権力の協会

女が舐められる世界
仲間割れか、誰かの陰謀か
突然届いた裏切りの封書
気の緩みが生んだ3000万円の損失
取られたら取り返す
頼みの綱は協会だけ
勝利
武器を持たなければならない
嫌がらせの始まり
なぜか私が犯人にされていた
黒幕は誰なのか
恨まれた理由は何なのか
孤立無援、協会は頼れない
ようやくたどり着いた脱談合の決意

戦いは続く
正々堂々と仕事を取る
社員を信じ、仲間を信じる
一歩も引けない戦い
実力だけで勝負する
協会の弱体化
新制度は公平なのか
行政が談合を後押ししている可能性
独り立ちの時

エピローグ
出会いと別れの積み重ね
思い出はいつまでも生き続ける

著者:伊藤 恵子

1952年生まれ。大阪府出身。6児の母。1989年、37歳のとき最愛の夫を亡くす。その後6人の子どもを守るために夫が代表取締役であった藤貴建設株式会社を引き継ぐことを決意。男性社会の建設業のなかで、談合への強制的な参加、女性差別による数々の嫌がらせ、信頼していた人の裏切りなど、数えきれないほどの苦難を乗り越え現在に至る。

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