地方創生は古い建築物を見直せ

鈴木勇人[著]

2022.02.21

1980円(税込)

幻冬舎

単行本

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書籍内容

真の地方創生とは――
福島県の復興を担ってきた建築家が示す、
伝統ある建築物の可能性とその活用法

日本の古い建築物が次々と取り壊されています。
経済効果を生まないという極めて短絡的なもので、
スクラップ&ビルドで新しい建物を建てる方が
メリットがあると考えられているのです。
しかし古い建築物であっても、その歴史的かつ文化的な価値や意匠性を活かすことで
観光名所へと生まれ変わり、経済的な効果を地域にもたらすことは十分に可能です。
本書では古い建築物がいかに地方創生に貢献しうるか、
その価値はもちろん建築家による再生技術について事例とともに解説します。

コロナ禍でリモートワークが増えたことにより、
地方の暮らしに注目が集まりつつあります。
「住みたい」「行ってみたい」と思わせるには、
シンボルとなり得る建築物を再生して賑わいの場をつくることが一つの手段になります。
地域の風土に根づいた建築物は壊すのではなく、
現代の技術を反映させながら手を加え活かしていくべきです。
古い建築物をよみがえらせることで、新たな役割を与え、
賑わいの拠点を生み出すことができるのです。
建築家である著者は、町に残る歴史的建築物の再生・活用に取り組む
さまざまなプロジェクトを主導し、携わってきました。
本書では、こうしたプロジェクトの数々が地域に
どのような効果をもたらしたのかを紹介します。

目次

はじめに

第1章 なぜ日本では建築物が次々に壊されてしまうのか?
新陳代謝が激しい日本のまちづくり
日本人が新しい建物を好きな理由
古い建物に価値を見いだし、手を差し伸べる

第2章 今あなたのまちに残っている建築物にはとんでもない資産価値がある
「旅行をするなら国内」という潮流が生まれている
古い建物は地域のアイデンティティ
廃仏毀釈や戦争を契機とした文化財保護の考え
ユネスコに登録された伝統建築工匠の技
職人の高齢化と後継者不足が課題
「コンクリートから人へ」で失ったもの
「保存」に加えて「活用」も視野に入れる

第3章 建築物が賑わいを呼ぶ ~復興の笑顔が戻った温泉地
《鯖湖湯》いで湯と果物の里・飯坂町
温泉町のシンボル「鯖湖湯」
再生するにも図面がない
空間へのこだわりも随所に
《旧堀切邸》戦国時代から続く堀切家
地元の人たちの理解を得ることの大切さ
伝統の技を活かしながら
職人の卓越した技にうなる
「あなたの言うとおりにして、本当に良かった」
《なかむらや旅館》東日本大震災で危機に瀕した老舗旅館
二度の大火を生き抜いた土蔵造りの宿
崩壊の危機に陥っていた江戸館
文化的価値を遺しつつ耐震性を高める

第4章 建築物が文化を発信する ~アートや産業の拠点として
《福島市写真美術館》福島県屈指の花の名所に魅了された写真家
震災の被害を受け「赤紙」を貼られる
現代の先端技術で古い建築物を守る
《磐城高箸(旧いわき市立田人第二小学校南大平分校)》
国産杉の高級割り箸製造会社のユニーク経営者
日本が抱える森林問題
過疎地の廃校を工場に!
「この風景を失うわけにはいかない」
新しい歴史を刻み始めた旧分校
《森合古民家》昭和初期の古民家を購入した医師
「根本修理」の手法で古民家を再生
古民家を巡る厳しい現実
国による古民家活用プロジェクト

第5章 職人技術が光る建築物の有効活用が地方活性化を後押しする
チームプレーは建築の世界でも活かすことができる!
チームが実力を発揮するために必要なこと
「壊すまちづくり」から「壊さないまちづくり」へ

おわりに

著者:鈴木勇人

ボーダレス総合計画事務所 代表取締役
千葉工業大学工学部建築学科を卒業。1998年1級建築士取得。
有限会社鈴木設計に入社し、2001年に同社の専務取締役に就任したのち、
2004年に代表取締役に就任する。
建築物が社会に与える影響を重視し、「対話を重ねた建築」を指標に掲げ、
歴史的建築物の再生・活用を中心とした建築設計に従事。
2016年に福島県建築文化賞「復興賞」、2012年に日本建築士会連合会賞「優秀賞」など、
多数の受賞歴を持ち、福島県を中心に再生建築の重要性を説く講演活動も行う。
2022年2月には京都工芸繊維大学ヘリテージ・アーキテクト養成講座を修了するなど、
新たな職能から「まちづくり」に挑戦している。

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