在宅医療のすすめ 超高齢社会に向けた提言

書籍内容
救命医療と在宅医療の両現場に精通した医師が、超高齢社会の
あるべき医療の姿を徹底解説
急性期医療を中心に目覚ましい発展を遂げてきた日本の医療。
その発展は救える命を増やし、日本を長寿大国へと押し上げてきた一方で、患者が望まない過剰な治療を促し、特に終末期の現場で患者の意思をないがしろにするといった事態を引き起こしています。
また、現在の日本の医療は、救急搬送システムの制度化に伴い往診件数が減り、90歳を超えて老衰などで救急搬送され、延命を望まない患者に救命措置を施すのが人道的なのかどうかも深刻に議論されており、医療従事者たちもまた葛藤しています。
そんな救急搬送の質、医療の在り方が問われるなかで、在宅医療の重要性が注目されつつあります。住み慣れた地域で提供される在宅医療は、患者に優しく、患者の生を大切にすることができるのです。
本書では、長年携わった救急医療の現場を退職し、救急指導医として在宅医療に携わるようになった著者が、急性期中心の医療の問題点を解説するとともに、地域を中心とした新しい医療体制構築、医療従事者のあり方を説きます。
目次
第1章 在宅医療と救急医療
第2章 在宅医療の世界
第3章 医療の裾野の拡大
第4章 在宅医療を選んだ人の物語
第5章 今を生きる