利用者・看護師・地域を幸せにする医療型在宅介護施設・介護型在宅医療病床ナーシングホーム

岩崎 英俊[著]

2022.06.02

1100円(税込)

幻冬舎

単行本

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書籍内容

ナーシングホームが全国に広がれば
日本の介護現場は明るくなる

高齢化が進行する日本、
削減される病院のベッド、
増え続ける医療難民……
介護の現場では、崩壊がすでに始まっている。

利用者、その家族、看護師、地域
みんなが幸せになるナーシングホームとは――

日本には、増え続ける医療費を抑制するため
病床の削減を行ったことで行き場を失った医療難民が多くいます。
著者は、もともと大手製薬会社でMR(医薬情報担当者)として勤務していましたが、
当時、毎日のように仕事で病院へ足を運ぶなかで
そのような医療難民があまりにも多いことを目の当たりにしてきました。
行き場がなくなり途方に暮れている人やその家族を救い、
医療依存度の高い人向けの施設をつくりたい。必ず社会が必要とするはずだ――。
その想いは日に日に強くなり、2012年、医療依存度の高い高齢者が安心して暮らせる
施設としてナーシングホーム事業を立ち上げたのです。
著者がナーシングホームを開業するとすぐに満室になり、
その後も入居の問い合わせが相次ぎました。

ナーシングホームとは欧米では一般的な介護施設です。
ケアが必要な高齢者は、プライベートが十分保たれた個室で安心して過ごすことができ、
何か異変があれば看護師や介護職員がすぐに駆けつけることができます。
医療依存度の高い高齢者の受け皿として
入居者一人ひとりに最期まで寄り添うことのできる施設なのです。

本書では、ナーシングホームの社会的意義と市場の可能性について触れつつ、
ナーシングホームで実際に働いている看護師の声も取り入れ、
ナーシングホームでの働き方についても解説しています。
日本の介護と医療の未来にとって希望の光となる一冊です。

目次

はじめに

第1章 地方から崩れ始める日本の介護現場
自立した生活が困難な状態で余生は10年以上ある
医療費削減のため病院のベッドが減らされている
退院しても行く場所がない高齢者が増える
在宅ケアの大半は老老介護になる
介護者の疲弊と経済活動へのマイナス
若い人が減り続け、高齢化が顕著な地方都市
安心できる在宅療養の新しいスタイル──ナーシングホーム

第2章 医療依存度の高い高齢者を救う
介護と看護を融合したナーシングホームとは
製薬会社勤務時代に感じた介護ニーズ
一人ひとりの入居者に最期まで寄り添うためには
介護と看護サービスが提供できる住宅型有料老人ホーム
地域包括ケアと病床削減に貢献するナーシングホーム

第3章 利用者、家族、看護師……
ナーシングホームを選択して幸せになった人たち
看護師に求められるケアとは
ケース1 長く経験した医療現場との違い(統括担当看護師)
入居者や家族が希望することを最優先に考える
看護師としての知識とスキルの活かし方
家族とのドライブを最期の思い出に(50代・男性)
家庭内では別居状態、御節料理に涙(80代・男性)
ケース2 自身の念(おも)いを実現できたナーシングホーム(ナーシングホーム施設長)
がんと闘う入居者とともに(50代・男性)
入居者本人がどうしたいのかをサポート
ケース3 災害医療での経験を活かして(ナーシングホーム施設長)
その手は家族に包まれて(80代・女性)
ケース4 すべてのスタッフが正看護師という衝撃(看護師)
首を振る動きでナースコールが鳴るように(70代・男性)
看護師への感謝と尊敬の念

第4章 ナーシングホームが社会に根差せば
日本の介護現場は明るくなる
地方都市の介護事業者が生き残るために
現在も、そしてこれからも必要不可欠なナーシングホーム

おわりに

著者:岩崎 英俊

1966年福岡県生まれ。
製薬会社にて従事したのち、両親の介護事業を引き継ぎ、在宅介護への事業展開を開始。
ナーシングホームという国内では先駆的なビジネスモデルを立ち上げ軌道にのせる。
介護系の関係法人として社会福祉法人、NPO法人等でも活躍し、地域の介護・医療に貢献している。
利用者もスタッフもたくさん集まる会社にすることで、常にスタッフの待遇改善・向上に努めている。

ネット書店

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