地域再生と社会創造 未来をつくる地方建設業の使命
書籍内容
地方建設業は「地域の守り手」
淘汰の時代を生き残り
未来の子どもたちが安心して暮らせる日本をつくるために――
東日本大震災被災地での復旧作業に従事。
地方建設業者の「使命」を悟った著者が、
生き残りをかけた事業多角化と地域との共生を語る。
建設業者は地域のインフラの整備や維持管理を担うだけでなく、
災害時には最前線で復旧作業に着手するなど、地域の守り手としての役割を担っています。
東日本大震災においては、行政からの依頼を受けた地元の建設業者が現場に駆け付けて、
余震に脅かされながらも復旧作業を先導しました。
しかし、コロナ禍をきっかけに民間設備投資は大きく減少し、苦境に陥った地方建設業者は、
地域の守り手としての役割を果たせなくなりつつあります。
仙台で建設業を営む著者は、震災時の復興現場で地方建設業者としての使命を再認識し、
積極的に地域再生や社会復興のために何ができるかを模索し実践してきました。
例えば資金の乏しい過疎地域で老朽化した水道管の入れ替え工事が
できない状況に対しては、小規模水力発電所を設置して売電収入で工賃を確保する
というスキームを構築し、地域のインフラを再生しました。
こうした新しい試みを恐れず、積極的に事業を広げることで、
地域再生や社会復興と会社の発展を両立することができる――
著者は、それこそが不況にあえぐ地方建設業者が生き残るためのカギとなると考え、
自ら事業の拡張を推し進めています。
本書では、淘汰が進む地方建設業の現状と社会における役割を明らかにしたうえで、
地域の守り手としての地方建設業の使命と矜持、
地方創生への取り組み方についてまとめています。
地域のために日々奮戦する地方建設業にとって、苦境を乗り越え成長するための
ヒントとなる一冊です。