もう地震は怖くない!「免震住宅」という選択
書籍内容
「耐震」「制震」では安心できない!
来たる大地震から命を守るために
今、建てるべきは免震工法の家。
建物に揺れを伝えない技術で倒壊や家財の転倒を防ぐ!
一般家庭でも実現できる、震度7でも安全・安心な新免震工法とは。
免震システム開発のエキスパートが徹底解説。
明日、仮にあなたの住む地域に震度7クラスの地震が発生すれば、家は全壊し、家族も含め、命の危険にさらされるかもしれません。
あるいは建物自体の倒壊は免れても、倒れた家具・家電の下敷きとなり、生死の間をさまようことになるかもしれません。
こうした事態を防ぐために、「耐震」「制震」そして「免震」という3つの建築工法が開発されました。
「耐震」は強度を確保する方法ですが、家が地面に金物で緊結されるので、地震の揺れがそのまま建物に伝わります。
「制震」は地震時の揺れを低減する工法ですが、あくまで揺れを軽減するに過ぎず、家具や家電の転倒も一定の確率で起きてしまいます。
一方、「免震」は、地盤と切り離すことで建物に地震の揺れを伝えない技術なので、倒壊や事故を高い確率で防ぐことができます。
それゆえに、総理大臣官邸など日本の重要な建築物に多く採用されてきました。
「免震」こそが、大地震の際、崩落はもちろん、損傷も防ぐ最も有効な工法なのです。
しかし、まだまだ認知度は低く、費用も耐震や制震にするのと比べると数倍以上の値段になることから、一般的な住宅にはあまり普及していません。
そこで、橋梁の設計において40年以上のキャリアをもつ著者は、橋梁設計の技術を応用することで住宅の免震化を従来の約半額の価格にすることに挑戦し、新しい工法を確立させました。
本書では、設計者ならではの視点で地震対策の現状、免震の仕組みを分かりやすく解説し、新しい発想の住宅用免震工法も紹介します。
地震のとき、自宅にいることが最大の安全、最高の安心、最良の防災となるよう、免震についての理解が深まる一冊です。
目次
はじめに
[第1章]明日にも起こりかねない「大地震」
過去約30年間に5回も大震災が発生
地震は毎日、数百回も発生している
日本に地震が多い理由
30年以内に首都直下地震が発生する確率は70%
3・11以上の被害もあり得る東海地震の切迫性
東海地震の被害想定
日本全国どこでも大地震の可能性がある
[第2章]予知から減災へ 日本の地震対策の変遷
地震予知は実質不可能
地震対策のカギとなるのは住宅の安全性~阪神・淡路大震災からの教訓~
[第3章]住宅の地震対策 三つの工法
住宅の倒壊を防ぐための工法は三つある
耐震工法とは
制震工法とは
免震工法とは
[第4章]「免震」こそ地震の被害を最小限にする最良の方法
避難をするにはケガをしていないことが第一
昔の日本の建築物はすべて免震工法だった
なぜ伝統構法が消えたのか?
免震工法が普及してこなかったワケ
最も倒壊を避けたい「総理大臣官邸」も免震構造
免震は既存の建築物の地震対策にも有効
免震工法の最大のネックは高コスト
[第5章]一般家庭でも実現できる 低価格の新免震工法とは
橋梁設計こそ免震ノウハウの宝庫
日本での橋梁設計の実際
橋梁の免震技術を住宅に活かしたい
汎用品を用いればリーズナブルな免震工法が可能に
免震戸建て住宅の法的手続き
独自開発した免震工法「Noah System」とは
[第6章]安全・安心が最優先 日本の住宅が目指すべき未来像
費用をかけるべきは太陽光発電や蓄電池なのか
Noah System で実現する日本の未来像
おわりに