鴨川カレイドスコープ ~京都の医大病院を舞台にした10人の物語~

書籍内容
カレイドスコープをのぞくと見えてくる
医学を志す者たちの挑戦の姿――
医学生、看護学生、医師、看護師、技術者、研究者……
150年の歴史をもつ医科大学とその附属病院を舞台に
医療人としての多彩な選択肢(ルビ:キャリア)を描く
オムニバスストーリー。
京都・鴨川のほとりには四季折々の景色を舞台に、医療の未来を切り拓く医学生や看護学生、研究者や医療従事者たちが織りなす数々の物語があります。
患者や熟練の看護師に叱られながらも使命感をもって実習を重ね、やがて患者に頼られ心の拠り所となっていく看護学生。
新生児を救う現場で、生まれたばかりの命が伝えようとしているサインを汲み取りながら成長を見守るNICU(新生児集中治療室)の専属理学療法士。
最先端の医療技術やロボット支援手術のノウハウを取得する一方で、一児の母としての顔をもち娘の励ましの言葉によって自分を奮い立たせている外科医。
そして、地域住民が安心して暮らせる医療体制の構築に励む外科医の病院長など、ここには患者に寄り添う優しさとさまざまな困難を乗り越える強さを併せ持った者たちが、明日の医療を考え担う数々の風景があります。
本書では、大学病院で学び、附属病院で働いているさまざまな医療人たちにフォーカスし、それぞれの志や思いを胸によりよき医療を志す者たちの挑戦の姿をエピソード形式で描いています。これから医療を学ぶ人に限らず、医療従事者が将来のキャリアを考えるうえでも多くのヒントが散りばめられている一冊です。
目次
プロローグ
エピソード1 えんじ色の教科書とネッカチーフ
エピソード2 種をまき、歩む旅路
エピソード3 もう一度、南禅寺の紅葉が見たくて
エピソード4 病院の窓から見えた青い空
エピソード5 娘の黄色い声援
エピソード6 赤い体操着
エピソード7 茶色の扉の先で
エピソード8 角度を変えると違って見える
エピソード9 透明なガラスの壁
エピソード10 白い羽根と白衣
エピローグ