デタラメ受験戦争 失われた「学びの本質」

大坪 智幸[著]

2022.03.02

990円(税込)

幻冬舎

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書籍内容

知育と徳育の両面から指導すれば
子ども一人ひとりの生きる力を引き出せる
「塾屋」が提言する学びの本質とは――

学校も保護者も民間教育も、子どもたちが社会で生きていく力を育てるという
教育の本質を見失ってしまっています。
そこをなおざりにしたまま、ただ受験の勝利だけを目指すような
「デタラメ受験戦争」ともいえる状況が蔓延しています。(「はじめに」より抜粋)

子どもの教育について悩みを抱える親は多いことと思います。
むしろ、まったく悩みがない人のほうが少数派のはずです。
変化が速く先行きの見えないグローバル社会を生き抜くために、
しっかりとした学力をつけさせたい、
そのために少しでもいい高校・大学に進学させたい――。
教育に唯一絶対の「正解」はありません。
時代が変われば、それとともに必要な教育も変わっていきます。
昔であれば、教科書的な学力を定着させて受験に成功させればそれでよかったのかも
しれません。しかしこれからの時代はそれだけでは不十分です。
刻々と変化する社会をたくましく生き抜いていける学力とは何か。
そしてその学力を育てる教育とはいったいどういうものか。
学習塾を経営し自ら教壇に立って指導をする著者は、
現在の受験本位の教育は本当の意味で子どものためになっていないことや、
さまざまな「デタラメ」が横行していることに警鐘を鳴らします。
現代に求められる教育の本質について考察し、
知育と徳育を兼ね備えた真に必要とされる教育のあり方を提言する一冊です。

目次

はじめに

第1章 難度が上がった学習指導要領
受験指導に対応できない学校と教師たち
2021年4月から、大きく変わった中学校の通知表
新しい学習指導要領と「資質・能力の三つの柱」
大学入試改革から、各学年での達成目標を設定
教科書大改訂で、学習量が増加。内容も難しくなった
すべての教科で、思考力や読解力が問われる内容に
相変わらず、「暗記中心」の指導やテストが続く中学校
小学校時点で、分からないまま取り残される子どもたち
長期休暇の課題を、塾や市販教材に丸投げする教師
ベテラン教師が退職し、教師の資質の低下も深刻
コロナ禍で明らかになったICT教育の遅れ
学校間での「ICT格差」は大きくなる一方
「受験指導」も放棄している学校と教師
教師の印象一つで変わってしまう調査書の理不尽
学校教育に翻弄され続ける子どもたち

第2章 わが子の人生は受験合格がすべて?
受験戦争に翻弄される親と子どもたち
「親ガチャ」が話題になる現代の日本
先行きが見えない時代に、ますます高まる受験熱
小学校低学年からの塾通いは当たり前
時間に追われ、いつも余裕のない親たち
「先回りし過ぎ」が、子どもの経験を奪う
肝心なところで、わが子と向き合えない保護者
子どもより、「自分優先」という保護者も増えている
「与えられること」に慣れ切った子どもたち
スマホやゲームが、学習時間に与える影響は深刻
本気で褒められたことも、叱られたこともない子どもたち
親は、わが子に「あなたが大事」と伝え、信じてほしい

第3章 親と子どもの「受験不安」をビジネスに――。
“受験テクニック先行型”に成り下がった塾業界
塾に行けば大丈夫、とは言えない「不都合な真実」
大手フランチャイズ塾のあきれた実態
プロ講師と学生のバイト講師、授業力の違いは歴然
個別指導の「闇」はますます深い
受験生の不安をあおって講習料を取る課金ゲーム
小学生に「英検2級」は本当に必要か
計算が速くても、中学2年でつまずく子どもたち
オンラインだけで学力を伸ばせる生徒は、限られる
教育は「金になるビジネス」と言い切る経営者
「塾選び」の際、必ず見るべき6つのポイント
塾選びのポイント1 教室トップの姿勢、関わり方をチェックする
塾選びのポイント2 「普段の授業」を必ず見せてもらう
塾選びのポイント3 ネットへの書き込みではない、
人同士の地域の口コミ情報や子どもの感想も重要
塾選びのポイント4 授業・講習のシステムと費用が適正かどうか
塾選びのポイント5 入試、受験の情報を得る機会が用意されているか
塾選びのポイント6 清潔感があるか

第4章 忘れ去られた「学びの本質」
知育と徳育が子どもの教育には不可欠
混乱した現代社会でもう一度、教育の本質を問い直したい
子どもを伸ばすには「知育」と「徳育」の両方の指導が必要
本気で向き合えば、どんな子も必ず伸びる
〈知育編・学力向上〉
学習のすべての基本となるのが「国語力」
姿勢や目の動き、耳からの情報インプットも重要
「なぜ?」と考えることこそ、学びのプロセス
集団授業×個別指導のハイブリッド指導「集団個別」
〈知育編・教科別の学習のヒント〉
国語 長文を高速で音読。長文は図式化して理解
数学 問題文の問いを正しく読むことがスタート地点
英語 日本語と対にして構造をつかむことが不可欠
理科 身近な生活に目を向けながら、「なぜ?」を思考
社会 教科書を読み込み、ストーリーで理解する
〈知育編・受験指導〉
学ぶ理由は、将来の夢から逆算する
高校受験=ゴールではない。その先を考えた進路選択
調査書(内申点)を上げるためにできること
志望校を決めるのは、夏の伸びを見てからでも遅くない
〈徳育編〉
社会で幸福に生きていくために不可欠な能力
与えられるのが当たり前ではない。挨拶も自分から
スマホは保護者の持ち物。管理ツールも活用する
自分を客観視する「メタ認知」の力
〈生徒たちの成長の記録〉

第5章 子どもたちの未来のために必要な真の教育とは
私が社会に出て直面した、厳しい現実と閉塞感
迷走を経て、教育者になりたいという本心に気づく
ゼロからの挑戦で、合格率100%を達成
本気で子どもを思えば“ブラック”になるのが教育
テクノロジーの変化によって、今の職業の約5割がなくなる
内閣府が掲げる「ムーンショット目標」
日本語を軸に、世界に表現・発信できる人材を育てる
学問と武士道を教える「寺子屋」を作りたい
未来の「教育」の質を向上させるためにも、挑戦していきたい

おわりに

著者:大坪 智幸

1984年、埼玉県春日部市生まれ。
埼玉県内某進学校へ入学。一浪の末某私立大学へ入学。
塾講師のアルバイト、車、バンドに明け暮れる。
塾講師のやりがいと楽しさを感じ、今の仕事の原点になる。
卒業後、日本郵政、ディーラーでの営業職などを経験したのち、
社会の矛盾を感じ27 歳で教育業界に転身。
通信制高校と塾講師を掛け持ち、激務から肺炎を患い生死をさまよう。
2014年、県内大手学習塾に入社。
2016年、フランチャイズとして独立、株式会社花咲スクールを設立。
2019年7月、完全独立、花咲スクール本部校、開校。
2021年6月、精神鍛錬のため居合道入門、
10月、民間教育の在り方の体系化とMBA取得を目標に大学院プレ受講開始。
2022年春、本科入学

ネット書店

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