病院を発展・黒字化させる 電子カルテイノベーション

山本 篤憲[著]

2022.03.24

990円(税込)

幻冬舎

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書籍内容

進化するクラウド型電子カルテが
病院経営を改善する!

✓医療事故の防止
✓診療効率の向上
✓省スペース化

クラウド型電子カルテの概要や特徴を
導入成功事例を交えながら徹底解説!

日本の病院の約4割は慢性的な赤字経営に苦しんでおり、
高い人件費率がいちばんの原因になっています。
その解決策として挙げられるのが、電子カルテの導入による業務効率化ですが、
中小病院の約6割がいまだ導入に踏み切ることができていません。
電子カルテの導入には莫大なコストがかかります。
さらに従来のオンプレミス型の場合は導入の数年後にサーバー等ハードウェアの更新
およびそれに伴うシステムのバージョンアップが必要で、
そのコストが初期導入費用の8割程度にも上るとなると、二の足を踏んで当然です。
そのようなコスト懸念を払しょくできるのが、クラウド型電子カルテです。
クラウド型は高価なサーバーや特殊な機器、専用ソフトの導入などが不要で、
オンプレミス型の電子カルテシステムと比べて導入コストも運用時のコストも
大幅に抑えることができます。
さらにデータの消失・流出へのリスク対策の面でも、
実はクラウド型のほうが有利な側面が多いのです。
本書では電子カルテの価値を再確認しながら、
導入時にかかるコストを削減する方法やその後の費用対効果について解説します。
導入に際しての具体的なプロセスや現場への働きかけのコツ、
その成功事例についても取り上げていきます。

目次

はじめに

第1章 「多忙だが赤字」約4割の病院が経営不全に陥っている
病院の使命と経営とのジレンマ
病院だから赤字でも仕方がないとはいえない
赤字と黒字の分かれ目は、人件費対策にある
赤字を改善しない医療機関の末路
患者の大病院志向が中小規模の病院を赤字にする
国民皆保険制度が集患を難しくしている
患者志向の診察が病院を赤字にする
入院患者の“ついで”診療が病院を赤字にする
医業のスリム化を目指すDPC制度
患者が安心するまで入院させる病院は赤字になる
差別化による収益増の方法は限られている
診療報酬改定が示す今後の医療業界
紙カルテから電子カルテへの移行で効率化を図る
臨機応変に収益の最大化を達成しつつ、コストを一気に削減する

第2章 医療事故の防止、診療効率の改善、省スペース化
メリットだらけの電子カルテの導入が進まない理由
メリットだらけの電子カルテ
1入力・閲覧の効率化
いつでもどこでも必要な情報を閲覧できる
SOAP形式だからより分かりやすい
デジタル表示なので誰でも判読が容易
クラークによる入力代行も安全に行える
さまざまな情報を自由に取り出す
2オーダリング機能で他部署とスムーズに連携
院内を移動する時間がワンクリックに集約
看護師を本来の役割でもっと活用できる
検査内容を再度入力する二度手間を解消
3病院全体を効率化する部門支援機能
薬剤科の支援機能で確認作業や問い合わせの手間を減らす
看護師の看護計画について情報共有できる
患者の栄養管理状態もすぐに確認できる
4勤務計画データを勤怠管理に応用した人事管理機能
電子カルテに求められる3つの原則
電子カルテによって年間約7000万円のコストカットに成功
どうして電子カルテの導入は進まないのか
導入と維持管理コストを大幅に削減する次世代電子カルテ

第3章 目まぐるしく進歩するIT技術
“クラウド型電子カルテ”が導入コストの懸念を解消する
電子カルテにはオンプレミス型とクラウド型がある
クラウド型電子カルテならイニシャルコストが約半分に
暗号化通信で送受信の安全性を担保する
過去に起こった電子カルテのトラブルが示すもの
ITに疎い職員が情報システムを扱うリスク
外部サーバーは果たして安全なのか
やっぱり紙カルテが安心?
アクセス権を付与し、外部ネットワークと連携
クラウド型電子カルテのデメリット
クラウド型電子カルテが低価格で導入できる理由
想定していなければ痛い目を見るリプレース費用
オンプレミス型からクラウド型への乗り換えは可能?
次世代を担う若手医師は“電子カルテ”一択
加算範囲増を見越したリソース補充
帯に短しタスキに長しのオンプレミス型電子カルテ運用
オンプレミス型とクラウド型、結局どちらを選ぶべきか

第4章 クラウド型電子カルテで病院経営にイノベーションを起こす
現場の声に覆されない導入プロセスを準備する
システム選定までの流れ
導入の第一歩は、導入期限を決めることから
半年後に電子カルテを入れる時にやるべきこと
電子カルテ移行ワーキングチームを立ち上げる
旗振り役を誰にするかが重要
専門集団の集まりが一つの病院をつくっている
導入検討委員会と現場との意識差を埋めるフォローが必要
電子カルテ導入に際してできれば避けたいこと
電子カルテ導入についてよくある質問
電子カルテ導入の苦労は必ず報われる
コスト削減が示すもの、それは収益率の向上
継続して使用するからこそ、合理的な判断を

おわりに

著者:山本 篤憲

1951年生まれ。広島県湯来町出身。
1974年、岡山理科大学卒。同年、富士通株式会社入社。
システムエンジニアとして、製造・大学・官公庁顧客を担当する。
システム部長を経て2002年9月退社。
2003年8月、株式会社アリオンシステムを設立、代表取締役社長に就任する。
従来の人間関係を当てにせず、
「新規開拓できなければ会社の発展はない」というモットーのもと飛び込み営業、
口コミで顧客を増やした。
2006年2月、LLPインキュベーションセンター岡山ニテラスを仲間と立ち上げ、
2007年から2012年3月まで岡山県立大学客員教授を務め、
2009 年3月、岡山県「おかやまITマイスター」に認定されるなど、地元岡山に貢献している。
さらに、2021年福岡県直方市からIT企業の誘致依頼があり、
同年4月に直方営業所を開設し、直方市と連携し同市へのDX化への展開を図っている。

ネット書店

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