認知症診断の不都合な真実

磯野 浩[著]

2021.10.04

990円(税込)

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書籍内容

その診断は誤診かもしれない。
誤診によって症状が悪化する前に読んでほしい。
認知症の知識と専門医選びのポイントを老年精神医学の専門医が解説。

昨今、老年期の「もの忘れ」や「判断ミス」「異常な言動」といった症状が、
安易に「認知症」とひとくくりに診断されています。
この「誤診」の原因となっているのが、
認知症を含む老年期の精神疾患に対する知識や能力が不足したかかりつけ医、
また、「認知症サポート医」による安易な診断です。
(中略)誤診をされても、家族や本人は気づかないことがほとんどです。
診断を信じ、何年も飲み続けてきた薬が、実はまったく効かないどころか、
症状を悪化させてしまうことすらあるのです。(「はじめに」より抜粋)

超高齢社会に突入した日本において、認知症はもはや国民病になりつつあります。
そんななか、「認知症」という「誤診」の多発が問題視されています。
高齢者はさまざまな疾患を併せ持っているケースが多く、それらが関連しあって
「もの忘れ」や「妄想」などといった認知機能の低下の原因になっています。
とりわけ「老人性うつ」や「せん妄」「妄想性障害」などの精神科領域の疾患は
認知症と症状がよく似ており、精神科専門医ですら認知症との鑑別が難しいものです。

老年精神医学の専門医である著者は、20年以上患者の診療に当たりながら、
保健相談所への出向で延べ300件もの居宅訪問を実施し、
専門家として医療や介護の実態調査も行ってきました。
本書では、老年精神医学に長年携わってきた知見から、認知症の誤診がなぜ起きるのか、
また誤診で不幸な人生を歩まないための「正しい知識」を解説します。

目次

はじめに

第1章 服薬・治療をしているのになぜか症状は悪化する――
認知症診断で多発する誤診
・高齢者の「ちょっと様子が変」は病気か
・「老化」と「病気」の境界線
・本人よりも、周囲が困っていることが多い
・居宅訪問の経験から
・深刻化する認知症の誤診問題

第2章 安易な認知症施策が“名ばかり専門医”を生む
3日で名乗れる「認知症サポート医」という不都合な真実
・認知症大国の危機に瀕する日本
・認知症をめぐる国の施策
・現在の認知症診療体制は「3階建て」
・「入り口」はたくさんできたけれど……
・サポート医の限界
・一般には分かりにくい「専門医」と「サポート医」の違い
・「薬を出すしかすべがない」医師の量産?
・新薬は「救世主」となるのか

第3章 認知症と酷似する「せん妄」「老人性うつ」「妄想性障害」
誤診されないために知っておくべき「認知症」の正しい知識
・「認知症を知る」ことが誤診を防ぐ第一歩
・認知症にはいくつもの種類がある
・アルツハイマー型認知症の発症機序と病期
・アルツハイマー型認知症の経過と重症度(FAST)
・治り得る認知症もある
・高齢者は精神疾患にかかりやすい

第4章 正しい治療を受けるために――
信頼できる「認知症専門医」の条件とは
・早期の正しい診断がもたらすメリット
・認知症の診断ステップは2段階
・心理検査だけで決めつけられたら誤診を疑え
・“画像マニア”はあなたの悩みに答えてはくれない
・薬を出すだけの診療はお金と時間の無駄遣い
・患者の「今」しか診ない5分診療は誤診のもと
・精神科に抵抗をもたずに受診を
・脳の解剖経験が教sえてくれたこと
・地域包括支援センター、ケアマネジャーの生の情報は信頼性が高い

第5章 正しい診断と治療が認知症を劇的に改善させる
・早期発見、早期治療のために
・心のサポートの大切さ
・薬に頼り過ぎず、自由や自立を重んじた治療を

おわりに

著者:磯野 浩

医療法人昭友会 埼玉森林病院 院長。
昭和大学医学部を卒業し、精神医学教室入局。昭和大学病院等に勤務。
20数年ほど前から老年精神医学を専門にし、
浴風会病院勤務時は認知症の脳の病理解剖診断も多数経験した。
並行して品川区大井保健相談所での老人精神保健相談も務め、訪問診療も積極的に行い、
臨床の経験も重ねる。
2007年4月~埼玉森林病院副院長。
2009年4月~埼玉森林病院院長に。現在に至る。
2004年 日本老年精神医学会 学会奨励賞。
「レビー小体型痴呆の臨床的特徴と診断基準の有用性について」

ネット書店

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