サイエンスドリブン 生産性向上につながる科学的人事
書籍内容
勘や経験に頼った人事では生産性は上がらない!
ストレス値を基に社員の能力を分析する“科学的”な人事とは──
長時間労働が見直され、社員の能力を上げようにもすぐに結果を出すのは難しい……。
そんな現代日本においては、
個人の生産性を決定づける「パフォーマンス」を高めることが、
企業の生産性向上に効果的です。
そして、パフォーマンスは、
ストレスチェックで明らかになる「ストレス量」に大きく影響されています。
現在、常時50人以上の従業員が働く事業所においては、
年1回以上のストレスチェックが義務化されています。
ところが、ほとんどの企業では、
ストレスチェックは社員の健康管理のために行われており、
効果を最大限発揮できていません。
社員の健康管理に加えて、データに基づいた人員配置で会社全体の生産性を高めてこそ、
ストレスチェックは真に有意義なものになるのです。
本書では、ストレスチェックから得られたデータについて、
どのように活用すれば企業の生産性が向上するのかを解き明かします。
その方法は、科学的なものであり、どの企業でも再現することができます。
人事担当者の経験やスキルに頼らなくても、科学的で適材適所な人材配置が可能になり、
結果として企業の生産性向上につながります。
目次
はじめに
第1章 勘や経験に基づいた“非科学的な人事”がもたらす生産性の低下
日本の生産性の低さに関する事実
生産性とは何か?
生産性の要素とは?
能力開発は行われてきたが、パフォーマンス開発は行われてこなかった
日本企業の人事評価は公平・平等な評価を行うことが目的だった
公平・平等ではなくハイパフォーマーを引き上げる
ローパフォーマーも引き上げる
パフォーマンス向上に必要なこととは?
第2章 人事担当の能力に左右されない“科学的”な人事とは──
“科学的”とは?
人事に“科学的”を当てはめる
日米の生産性の差はどこに起因するのか?
ストレスチェックのデータで分かる組織の違い
違うのはグループ長だけ
第3章 人事を科学する──ストレス値をもとに社員の能力を分析せよ
社員が抱えるストレス量がパフォーマンスに影響を与える
厚生労働省のストレスチェック推奨57項目だけでは分からない2つの指標
個人のストレス対処能力とは?
IT系の企業ではなぜメンタルヘルス不調が多いのか?
リーマンショックをいまだに引きずっている会社もある
ストレスチェックで可能になること
予防には3段階ある
ストレスチェックから分かること
経営者層はやはりパフォーマンスが高いのだが……
第4章 人事を科学する──ストレス評価による人材配置が生産性向上をもたらす
ゼロポジションから予防成長型へと進化させることがパフォーマンス向上への道
職務統制傾向とは?
ビジネス適応力の判定の仕方
ハイパフォーマーを積極的に戦略的な仕事に配置することで生産性は向上する
ハイパフォーマー上司でチームが活性化する
なぜハイパフォーマー育成が行われてこなかったのか?
ハイパフォーマーにもっとチャレンジの機会を与えよ
遅過ぎる昇格レースもハイパフォーマーを台無しにする
ハイパフォーマーを育成する3つの方法
相対評価より絶対評価
アベレージパフォーマーの上位はハイパフォーマーに引き上げることができる
レジリエンス研修とは?
ベテランがローパフォーマーになる事情
システム運用業務がローパフォーマーを生みやすい理由
ローパフォーマー化したベテランを再生するための具体策とは
若手のローパフォーマーを引き上げる
データがあることで効率的で再現可能な対策が取れる
ローパフォーマーを役職から外してあげる
子会社のパフォーマンスを上げるには
派遣社員や客先常駐者のパフォーマンスを上げるには?
科学的人事ができている「良い会社」とは?
第5章 サイエンスドリブン──属人的人事から脱し、科学的人事で会社を成長に導け
高度経済成長期の成功体験にいまだにとらわれている日本企業
もっと役に立ちたいパートタイマーたち
「伐採」されている日本のシニア層
シニア層はなぜ有意味感を失っているのか?
ではシニア・ローパフォーマーにはどう対応すればいいのか?
だからこそデータがあることが重要
パフォーマンスの測定とフィードバックおよび育成の普及を使命と考える理由
ハイパフォーマーであるリーダーが生産性向上を牽引していく社会の実現に向けて
おわりに