医師を疲弊させない! 精神医療革命

小椋 哲[著]

2021.08.30

1650円(税込)

幻冬舎メディアコンサルティング

単行本

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書籍内容

医師が疲弊していては、患者は救えない!
患者、医師、病院経営の“三方よし”を叶える
持続可能な精神診療モデルを徹底解説!

精神疾患に苦しむ患者は増加の一途をたどるなか、
臨床の現場では多くの精神科医が“5分診療”を余儀なくされています。
自身の状況に応じたきめ細かい援助を必要とする精神科ユーザーに
“5分診療”しか提供できていない背景には、精神医療界の構造的な問題があります。
(「はじめに」より抜粋)

現在の精神医療は効率重視で、回転率を上げるために、
5分程度の診療を行っている医師が多くいます。
一方で、高い志をもって最適な診療を実現しようとする医師は、
診療報酬が追加できない“サービス診療”を行っています。
これにより、医師の時間が削られるだけでなく、スタッフの残業時間も増え、
クリニックの経営が圧迫されてしまう……という状況に陥っています。
この疲弊した精神医療現場を救うべく、
著者は、投薬とカウンセリング双方からのアプローチで患者に適した診療を選択でき、
治療効果が高く患者のストレスも少ない「瑞枝会モデル」を開発しました。
これは、予約制を導入することで診療時間を確定し残業を減らすなど、
職員負担を抑えながら病院経営も安定するという、
患者・医師・病院経営の“三方よし”が実現する診療モデルです。
本書では、このモデルを実際の診療に取り入れられるよう、
余すことなく解説いたします。

目次

はじめに

第1章 医師が疲弊していては、患者は救えない。崩壊への道を突き進む精神医療の現場
・志ある医師は“ボランティア診療”に終始し、疲弊していく
・“普通”の精神科で行われている診療パターン
・薬物治療でさえも十分にできていないという現実
・精神科医の対人援助スキルが乏しい
・5分程度で診察終了を迫られる保険診療の限界
・“ボランティア診療”しているのに、患者の不満は高まるジレンマ
・一人の臨床心理士がもつフレームは限られている
・医師と地域スタッフとの連携や役割分担の実態
・海外でも、日本と似た問題を抱える国は多い
・ラベルを貼るだけの医療に疑問を抱き、精神科医を志した
・診察中に待合室がどんどん混雑していくプレッシャー
・カウンセリングオフィス開設という実験をスタート
・30年前のトラウマを自らの行動で整理できた患者
・経済的な余裕がなくても、カウンセリングを受けられる方法を模索

第2章 患者、医師、病院経営の“三方よし”を実現する診療モデルとは
・一人の医師がカウンセリングから投薬までを担う
・診察時間が保証される予約診療
・診察の時間枠を確保すると、診療の質が上がる
・医師と病院スタッフ、そして患者もストレスから解放される
・経済的に余裕のない患者にも門戸を広げるために
・精神科医が患者に提供すべき“対人援助”とは
・対人援助スキルの核心:ボトルネックの把握
・ボトルネックを把握するには、“アバター”の生成が求められる
・解像度の高いアバターの対人援助としての意義
・“医師が疲弊しない”クリニック経営:収支モデルの比較
・高い患者満足度を得られるモデル

第3章 患者の信頼を得て、苦しみを癒す。精神科医として身につけておくべき
対人援助スキル
・信頼関係を育むための初診時の工夫
・精神科ユーザーをアバター化し、解像度を上げていく
・初診時の情報収集
・再診時の担当医の診察準備
・再診表の活用
・紙上再現:セカンドオピニオン外来
・ボトルネックの当たりをつける
・ボトルネックを探せ
・ボトルネックの解消1:うつ病の心理教育
・ボトルネックの解消2:発症までのストーリーを伝える
・今日からできる具体的な診療上の提案
・再診外来での工夫
・ボトルネックは推移していく
・主訴とニーズに応えられているか
・時間内に診察を収めるコツ
・長期的に症状が改善しない患者への対人援助
・対人援助のスキルを身につけるために必要なこと

第4章 地域との連携で精神科ユーザーの自立を支援し、誰もが輝く社会を目指す
・三方よしの診療モデルを実践できる医師像とは
・保険診療の範囲内で対人援助の訓練は可能か
・精神科ユーザーを取り巻く地域リソースの役割は大きい
・医師と地域スタッフの連携の重要性
・多くの精神科医は、地域リソースと連携する余裕がない
・連携が手薄になると、ケアの質が低下する
・復職リハビリにも、医師と地域スタッフの連携が不可欠
・医師と地域スタッフとの情報共有の方法
・遠隔精神医療のインフラ開発
・患者の自殺念慮を食い止めるために
・精神障害者からPSM(サイコソマティック・マイノリティ)へ
・少数派も多数派も、自分らしく生きられる社会へ
・PSMの人たちの独立開業を支援

おわりに

著者:小椋 哲

精神科医
医療法人瑞枝会クリニック院長
1968 年生まれ、鳥取県出身。
2005 年熊本大学医学部医学科を卒業後、
2007 年東京大学医学部附属病院精神神経科に入局。
東京都立松沢病院、東京大学医学部附属病院(助教)、
宇治おうばく病院などの勤務を経て、2015 年瑞枝カウンセリングオフィスを開所。
瑞枝カウンセリングオフィスでの心理サービスを、
精神科保険医療のなかでも展開するため、予約診療を自在に組み合わせた
「瑞枝会モデル」を構築。
その実践の場として、2016 年瑞枝クリニックを開業し、
2018 年医療法人瑞枝会クリニックに改組。
小学生時代に米国現地学校へ通い人種差別を経験。
中学では不登校となり児童精神科を受診、高校では精神的危機に陥り中退するなど、
精神科ユーザーとしての苦しみに共感できる素地がある。

ネット書店

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