異端のイノベーション
書籍内容
下請け構造の疲弊しきった
メッキ業界に風穴をあけたのは
異業種上がりの「素人発想」だった
赤、青、緑
ステンレスをカラフルに発色させるオロル処理。
世界唯一の技術は、どのようにして生まれたのか
政治家秘書を経歴にもつ異端児が挑んだ
業界の常識を覆す変革の数々
――「メッキ屋などどこにでもある。価格を下げないなら、同業他社に乗り換える」
衆議院議員秘書を経験したのちに家業であるメッキ会社に入社した著者は、発注元の強硬な態度を目の当たりにして憤りにも近い悔しさを覚えていました。
「下請け業者イコール相手の言いなりになる者」というこの構図は、メッキ業界に限らず今日の多くの日本の中小企業で見られることです。
こういった構図や自社の立場を理解していなかった著者は、この関係を覆すのが極めて困難だということとは夢にも思いませんでした。
――メッキ屋などどこにでもあるというなら、特色をもつメッキ屋になればいい。
コモディティ化した製品の価値向上を実現してみせようと本気で思ったのです。
そして、「ステンレスをカラフルに発色させる」という誰もが実現不可能と思っていたことを成し遂げたのでした。
本書は、著者が素人であるが故の異端の発想でさまざまな困難を乗り越え、ステンレスをカラフルに発色させる唯一無二の技術をもつ企業へと変革させた軌跡をまとめています。
下請け構造からの脱却に悩む中小企業経営者にとって、製品に付加価値を与え特色をもつ企業へと進化させるためのヒントが得られる一冊です。
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