鞄一筋

書籍内容
未開の地に誰よりも先んじて一石を投じ、常に業界の一歩先を行く
その革新的発想は仕事に対する愛情から生まれ出たものだった――
メンズバッグ、という文化をつくった男の物語
「master-piece」や「SLOW」など、人気バッグブランドの数々を手掛ける井野屋。
創業者である著者は、仕入れ・製造・販売までを一貫して自社で行うビジネスを一代で築いた。
さらに、日本国内にとどまらず海外でも多店舗展開を行うなど、
常に時代の先を読み、今日まで井野屋をバッグメーカーとして成長させてきた。
特に「master-piece」は、メンズバッグブランドが未確立の時代に生み出され、現在では不動の人気ブランドとして定着している。
著者が生涯を通じて「鞄一筋」を貫いた哲学、こだわりとは何か。
国内の鞄市場が縮小の一途をたどるなか、なぜ井野屋は「鞄一筋」で成長し続けることができるのか。
井野屋創業から現在に至るまでの紆余曲折を伝え、
ファッション業界の経営に携わる人がビジネスのヒントを得ることができる一冊――。
目次
はじめに
プロローグ
第1章 船場でたたき込まれた、商いの「いろは」
――朝から晩までがむしゃらに働いた丁稚奉公時代
第2章 ついに起業。鞄業界に風穴を開ける
――スーパーマーケットへの流通で業界の常識を打ち破る
第3章 流通戦略の成功で己の才覚に溺れ、失った経営者としての嗅覚――
ライバル会社に売り場を奪われ、販売経路は壊滅。会社は瞬く間に経営難に
第4章 生き残るために選んだのは卸売業からの脱却
――すべてを投じて臨んだ中国の生産工場と自社流通センター建設
第5章 メンズバッグに革命を起こす
――人気ブランド「master-piece」を誕生させ、鞄業界での地位を確立
第6章 人生を鞄に捧げた68年
――後継者の死で気づいた井野屋のこれから。仕事に惚れて貫けば、事業は必ず成功する
おわりに