「子なし」のリアル
書籍内容
周囲の態度に傷つき、孤独死など、老後の生活に不安を感じてしまう
少子高齢化で孤立を深める「子どもがいない人」の実態と
多様性を尊重する社会実現へのヒントとなる一冊
近年、メディアで少しずつ取り上げられるようになった「子なし」問題。
例えば、子どものいない人々を「子なし」と呼び、職場などで損な役回りを押しつけたりすることが実際に起きています。
そればかりではなく、子どもがいない人々は、社会インフラの不整備から老後への不安を抱えているのが実情です。
しかし、こうした思いを口にしたところで、
「子どもを産まなかった自分のせいでしょう」
「子どもを産んでいない分、ラクをしているんだから当然のこと」と言われかねず、
人知れず複雑な思いを抱えているものの、
理解されにくい現状に悶々としてます。
多様な生き方を認めようという世の中の流れがあるにもかかわらず、
“子どもがいない”というマイノリティーを容認する土壌はまだまだ整っているとはいえないのです。
本書では6人の子どもがいない人々へのインタビューを紹介しています。
職場での「子なしハラスメント」に苦しむ人、
親の介護を引き受けながら「孫の顔を見せられなくて申し訳ない」と自責の念に駆られる人、
もともと子どものいない人生を想定していた人など……。
「子なし」たちの生の声を届けることで、子どもがいる人もいない人も、その生き方を尊重し合い、
それぞれの道を幸せに生きていけるような社会を実現するためのヒントを提示します。
目次
第1章 無神経な発言、職場環境や社会インフラの不整備…。孤立を深める「子なし」の実態
第2章 生涯未婚率の上昇、DINKsブーム…。「子なし」が登場した社会的背景
第3章 「子なし」たちの声から読み解く。多様性を尊重する社会実現へのヒント
第4章 「子なし」から「ノンファン」へ。誰もが輝ける包容力ある日本社会を目指せ