病院崩壊
書籍内容
病院が姿を消す!?
2025年を目前に高まる医療需要
だが病院経営は逼迫し、医師の偏在は止まらない……
今、病院に何が起こっているのか?
わが国の医療のあり方については、かねてより議論がなされてきました。
しかし、その議論は政府主導で、役人や一部の専門家による検討が主であり、
政府主導の施策――診療報酬や医療保険負担についての改正、
病床数の制限など――が「病院」そのものの経営を圧迫しています。
実際、日本の病院全体の25%が赤字であり、患者数は年々増え続けているにも関わらず、その比率は高まっています。
本書ではこれまで国民に広く知られてこなかった「医療経営」の問題を取り上げ、
なぜ医療サービスが向上しないのか、なぜ患者は増えているのに病院は赤字体質となりやすいのか、
病院の職場環境には問題がないのか、そして国の医療制度に問題はないのかを解き明かしていきます。
目次
第1章 医師不足、看護師不足、医療費削減、頻発する医療事故訴訟、赤字まみれの経営…崩壊への道を突き進む病院の現実
第2章 町の病院が次々と消えていく 現場無視の医療費削減で困難を極める病院経営
第3章 患者第一の病院ほど収益が悪化する事実―“いびつな”診療報酬制度によってムダな診療が助長される
第4章 日本の病院から「優れた医師」がいなくなる―医療従事者のスキルとモラルを低下させる現場の実態
第5章 「患者本位の医療」が正当に評価される診療報酬制度のあるべき姿とは?
第6章 民間主導の「地域包括ケアシステム」こそ、これからの高齢化社会の処方箋
エピローグ 民間病院から11の提言 医療平成維新―待ったなしの医療改革