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【著者インタビュー】『人生を変える!心のコーディネート』の著者が提示する “より良く生きるためのヒント”とは?
日米でSPA関連事業を成功させているミコ小林氏。一見、順調満帆な人生を送っているようですが、10年以上前には「人生のどん底」を体験しています。事業の危機、自身と家族の体調不良——。問題が山積みとなった苦しい状況から小林氏を救ったのは、同氏が「心のコーディネート」と呼ぶ思考にありました。 「人生が上手くいかないと嘆いている人、複雑な問題や壁にぶつかっている人に知ってほしい」という一心で本書を著した小林氏が、著書に込めた思いを語ります。
最初は2人の娘に伝えたいと思って筆を取った
——本書刊行のきっかけを教えてください。
私はアメリカでSPA事業を立ち上げ、日本にも法人を置いて順調に仕事をしていたのですが、2008年のリーマンショックを機に人生のどん底とも言えるような体験をしました。会社が傾いたのと同時に、私自身が更年期障害で心身が不調になり、家族も病やメンタルの不調で苦しみ始めたのです。
「なぜ自分と家族がこんな目に遭わなければならないのか」「神様は助けてくれないのか」と落ち込むばかりの日々が続きました。
苦しみを抱えながら家族のケアに奔走していたある日、これまでの自分が行なってきたこと、思ってきたことを振り返っていると、心の不調を取り除き、前向きに生きるための糸口を見つけたのです。
それこそが、心のコーディネートです。
複雑になってしまった心の中を調整するという意味です。初めは胸の内が痛くて、辛くて、苦しくて眠れなかったため、それを取り除きたいと思いながらも、その術を知りませんでした。
そこで、私は胸の内にあるのが「心」であるならば、それを知れば自分が感じている胸の痛みを取り除くことができるのではないかと考えたのです。しかし、「心とは何か」「心の中には何があるのか」と自問してみても答えは出ず、「え?私は心を知らない!」と気づきました。もし娘たちに「ママ、心って何?」と聞かれても答えられないということですから、大きなショックに打ちのめされたのです。
心を知らずにこれまで生きて来た自分が情けないし、恥ずかしいという思いに苛まされました。それから私は一気に心の追究を始め、遂に心が何かを突き止めることができたのです。そこで初めて、私と家族があのような辛い目に遭ったのは心を知らなかったから、本書に詳しく書いた「心に備わる15パワー」を使わない生活をしてきたことが原因であることに気づくのです。
当初は2人の娘に「私の気づきを残したい」「心が辛く苦しいときに参考にしてほしい」という思いで筆を取ったのですが、仕事やプライベートで出会った「人生に悩んでいる人たち」にこの考えを伝えると、皆さん前向きになって感謝してくれました。
そこで、より多くの人に知ってもらうためにも書籍としてまとめることにしたのです。
「心」に従って、自分が変われば、悪い状況を必ず打破できる
——本書のテーマである「心」とはどのようなものですか。
人は「肉体」という分身と、心から成る「意識」エネルギーでできています。肉体は心臓が止まってしまったら動かなくなってしまいますが、意識エネルギーは分身の肉体が亡くなって消えても存在し続けます。分かりやすく言えば、人は死んでも意識があるということです。
その意識が「本当の自分」であり、楽しく幸せにこの世を生きるために使う15パワーを心に備えています。本当の自分は、肉眼では見えない透明人間の姿で存在しています。
その自分が分身である肉体に乗り込み、肉体をコントロールしながら心の15パワーを使って物事を思考したり、良し悪しの判断をしたり、行動すべきことを決断したり、行動したり、肉体の五官を通して感じたりしているのです。
ところがこの世を生きていると、金や財、学歴、地位、名誉などのモノに翻弄されて悪い思考や行動をしてしまうことがあります。そういうときは、本来の自分に備わっている心の15パワーを使わずに悪い心(考え)を使うため、嫌な思いや辛い思い、苦しい思いをしてしまいます。
そこから自分を救い出して楽にするには、自分に備わっている心の15パワーを使う生き方へと、自分を変えていくしかありません。そうすれば、悪い状況を必ず打破できます。
——「心」を理解できると、どんな良いことが起こるのでしょうか。
自分が持つ心の15パワーを理解できるようになると、そのパワーを正しく使う生活をしたくなるため、目標を持ってポジティブに生きることができるようになります。
他者を叱責したり、怒ったり、恨んだり、妬んだり、嫉んだり、誹謗中傷したり、コントロールしたり、暴行を加えたり、モノを奪ったりなどをして心が痛むよりも、周りの人たちと人間関係を良くして皆で楽しんで生き、幸せを感じられる生活をしたくなるのです。
いつしか自分が大切な人たちの不足している部分を補える存在となり、自分も自分の周囲も明るく幸せな空気に包まれるようになっていくのを感じることができるようになります。
心のコーディネートができるようになると、「あの人は、なぜ私につらく当たるのか」「なぜ家族は分かってくれないのか」「一生懸命やっても認めてもらえない」などと考えていた自分が懐かしく思えるようになります。
また、そのように考えていた原因が、自ら心の15パワーを使って幸せを感じるための行動を起こさずに、周りの人に幸せを与えてもらうことだけを待っていたことにも気づくことができるようになります。
ほとんどの人が「良心」と「悪心」をごちゃ混ぜにして生きている
——先生が行なう「心のコーディネート」とは具体的にどのようなものですか。
具体的なやり方としては、まず「良心」と「悪心」を理解してもらった上で、「悪心」を捨てる作業を行います。詳しい方法は本書で紹介していますが、最終的には「良心」だけが残るように導いていくのです。
ほとんどの人は、「良心」と「悪心」がごちゃ混ぜになったまま生きているので、「心のパワー」の使い方が上手くいきません。そのために悩んだり、どうしたらいいか分からなくなって心の病を発症したりします。
「良心」だけを使って生活できるようになれば、常に心はスッキリとして自信を持ってポジティブに生きられるようになります。
私のところに相談に来る方のほとんどが、3回のラーニング(学び)で良くなっていきます。「心」を知り、上手くコーディネートすることは、それほど重要なのです。
——「心のコーディネート」で良くなった人の例を教えてください。
妻へのDVを続けていた男性の例です。その男性は、妻が泣いても笑っても何かしら理由をつけて殴る蹴る、最終的には子どもにも手を上げていました。もちろん、男性本人も笑うことはありませんでした。話を聞くと「こんなにも妻子を愛しているのに分かってもらえない」と、辛い気持ちを抱えているようでした。
そこで私は、心の底にそなわっている「9つの思いやりと愛のパワー」について男性に詳しく説明しました。
すると男性は「自分は妻に対して思いやりと愛の行為をしていなかった」ことに気づけたのです。また、心が痛んで辛い思いをした理由は妻との間に起きた過去の悪い経験が心の傷となって癒えないまま心の中にあったことでした。
その場で、二人がその傷を癒すことができたため、その日に男性の顔には笑顔がこぼれ、二度と妻や娘に暴行を加えることはなくなったのです。
私がそれを知ったのは、2カ月後に彼から届いた1枚のはがきからです。そこには家族3人の溢れんばかりの笑顔の写真と、「仲良くやっています。幸せです!」と記されていました。
そのほか、アメリカに滞在していたときにお客様として出会ったイギリス人女性のエピソードも印象に残っています。彼女は自身の母親に対して「踏みつぶしたい」ほどの怒りを抱えていました。
母親は教育熱心な上に礼儀にも厳しくストイックな人で、自分が一番正しいと信じ、娘に対して「Yes, Mom」というしつけをし、娘は学生時代に母親に対し意見を言うことができなかったようでした。
その母親も歳を重ね、認知症を患って弱い存在になったとき、「母親の言うことが正しいと信じて生きた自分の老後もこのようになるのか」と思った瞬間、母親を踏みつぶしたい気持ちにかられたとのことでした。その抑えきれない怒りの心をどのようにコントロールすればいいのかが分からないと相談してきたのです。
そのまま放置しておけば虐待につながると思い、「母親の心の使い方の過ちを許すことが、自分を救う唯一の道であることに気づくように」とアドバイスしました。
その結果、女性は自分を変えるしかないという気持ちになりました。それにはやや時間がかかるということも覚悟していましたが、それでも虐待は避けると肝に銘じているように感じました。
「心の15パワー」を使って行動すれば、必ず前を向いて歩いていける
——いまの世の中に、生きづらさや苦しみを抱えている人にアドバイスをお願いします。
コロナ禍で多くの人が制限された生活をされています。しかし、そういう現状であっても国や人のせいにせずに、「心の15パワー」を使って思考すれば、いまだからこそできることを自ら見つけて行動できるようになります。必ず前を向いて歩いていけます。
いまの時期に必要な新事業をスタートさせたり、自宅でできることを始めたりすることができます。誰もが本来持っている心の15パワーを心の中に封じ込めているのは、非常にもったいないことです。
——今後はどのような活動を予定されていますか?
今回は書籍で私の考えを伝えましたが、文字では伝わらない部分があるのも事実です。
今後は少人数のワークショップからはじめ、大人数のセミナーや講演を開催し、「生きるための基礎知識」と「心のコーディネート」の手法を伝えていきたいです。実際、目を見てお話を聞くと、その人が「良心」で話しているかどうか、私には見えてきますから、より具体的なアドバイスもできると思います。
生きる意味を見出せずにいる方や、自分に自信を失っている方に参加いただけたらと願っています。