『がんばらないことをがんばるって決めた。』著者・考えるOLさんインタビュー|休むことも立派な努力のひとつ
等身大のつぶやきで15万以上のいいねを獲得した、「ありのままの人生を、ゆるやかに生きる」ためのヒントが満載の書『がんばらないことをがんばるって決めた。』(KADOKAWA/2021.11.12刊行)の著者である考えるOLさんに本作の見どころや裏側を聞きました。
ーー『がんばらないことをがんばるって決めた。』刊行のきっかけを教えてください。
2020年の夏ごろに著書の編集担当のKADOKAWAの平井様から、ご連絡をいただいたのがきっかけです。当時はまだフォロワーも今よりは少なかったのですが、「今日も会社にいけなかった。まあいいか、生きてるし。」等のツイートが拡散されている頃で、Twitterで私の投稿を見てくださっていて、お声がけいただきました。同世代ということもあり、20代の社会人へ励みになるような本の企画提案をいただき、執筆がスタートしました。
ーー『がんばらないことをがんばるって決めた。』でどのようなことを伝えたいのでしょうか。
「休むことも立派な努力のひとつ」ということです。
SNSによって多くの情報が目に入り、働き方や生活スタイルの選択肢が増えているからこそ、生きづらくなっている節があるなと。選択肢があるからこそ、会社に頼らず自分で考えてキャリアを築かないといけない、また自立した女性になろうという声が強くなっていき、働くことに対して焦りやプレッシャーを感じやすくなっていると思います。
私自身もそうで、とにかく頑張らないと、と思いすぎて突っ走って、結局は病気で休む決断をすることになりました。休職から復職の経験を通して、休むことはさぼっているのではなく、長く走り続けるために必要な努力だということに気づけました。
すでに頑張っているひとに、頑張らなくていいよといってしまうのはこれまでの努力を否定することにもなってしまうので、休むことも立派な努力だよね、ということを前向きに伝えたかったです。これは、過去の自分に言ってあげたかった言葉でもあります。もう、十分に頑張っている読者の方に、寄り添える1冊になるように書きました。
ーー『がんばらないことをがんばるって決めた。』で特に重視したいポイントを教えてください。
つらくなった時に、何度でも読み返してもらえる、お守りみたいな本になるように心がけて書きました。誰にでも簡単に伝わるけれど心に残る言葉選び、時代や流行りに左右されない背景、などを意識していました。実際に、様々な年代・職種の方から「つらい時に何度も読み返しています」などの感想をいただけて、書いてよかったな、と思いました。
そして、がんばらなくてもいいよと言っているわけではなく、普通の会社員である私だからこそ伝えられる葛藤や挫折の乗り越え方を、押し付けることなく前向きに受け入れられるように、書くことを意識しました。
ーー著者として今度どのようなことに挑戦していきたいと思いますか。
今後も、ありふれたOLだからこそ伝えられることを書いていきたいです。誰かに憧れられるような華やかな仕事をしているわけでもなければ、たくさん稼いでメキメキ仕事をしているバリキャリでもないし、かといって仕事を心から好きにもなれない、ただの「会社員」だからこそ、多くの人が抱えている不安や葛藤に寄り添える発信ができるのではないかと思っています。SNS、本、雑誌など媒体を限定せず、いろんなメディアで言葉を発信していきたいです。そのためにも、会社員を精一杯がんばります!
ーー読者の皆様に向けて一言お願いいたします。
きっと、この本を手に取ってくれたあなたは、たくさん頑張ってきたんだと思います。焦らなくても、大丈夫。あたたかなカフェラテとこの本を片手に、一息ついてもらえるきっかけになれることを願っています。