がん細胞の弱点を突く ハイパーサーミア温熱療法

及川寛太[著]

2025.03.25

1760円(税込)

幻冬舎

単行本

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書籍内容

「熱」の力が、がん治療の新たな可能性を拓く!

体への負担を抑えながら治療効果を引き出す温熱療法の有効性とは?

国立がん研究センターが2020年に調査したデータによると、日本人が生涯でがんと診断される確率は男性で62.1%、女性で48.9%に達しています。また、日本人の死因第1位は40年以上にわたり一貫して悪性新生物(がん)が占めており、今やがんは誰もがかかる可能性のある身近な疾患となりました。
がんの治療には医学的に効果が認められている手術療法、化学療法、放射線療法という三大治療が一般的です。しかし、進行度によっては治療を行っても完治が難しい場合や、高齢者など体力のない患者では副作用に耐えられず、そもそも治療ができないといったケースも少なくありません。がんの治療技術は日進月歩ですが、三大治療でも救えない命が数多く存在していることも現実です。
消化器内科医として長年にわたり臨床の現場で治療に携わってきた著者は、がん治療の新たな選択肢として 「ハイパーサーミア(温熱療法)」 に着目しています。これは、正常な細胞に比べて熱に弱いというがん細胞の特性を利用し、高周波電磁波で腫瘍を加温してがん細胞を死滅させる治療法です。強い副作用がなく、体力のない患者や高齢者でも受けられるうえに保険適用の対象であるのも大きな利点です。また、三大療法との併用によって治療効果を高めることも期待できるため、がんと闘うための新たな選択肢として注目されています。
本書では、ハイパーサーミアの基本的な仕組みから、具体的な治療方法、三大治療との併用による効果について、著者の知見を交えながら詳しく解説します。さらに、実際にハイパーサーミアを取り入れた患者の症例を紹介し、その治療経過や効果についても言及しています。
がんの治療法を模索している患者や家族だけでなく、三大療法の限界を感じている医療従事者にもおすすめの一冊です。

著者:及川寛太

1973年11月、岩手県生まれ。
1999年に金沢医科大学を卒業後、岩手医科大学で博士課程修了、消化器内科医として地域医療に深く関わる。医師家系に生まれ、地元岩手での医療に対する献身的な姿勢は、多くの患者とその家族から深い信頼を得ている。おいかわ内科クリニックにおいて、副院長を経て、理事長・院長としてクリニックを率いる。2016年、地域医療へのさらなる貢献を目指し、新たながん治療の手段としてハイパーサーミア(温熱療法)を導入。初期の懐疑的な意見に直面しながらも、持続的な努力と熱心な啓蒙活動により、その有効性が徐々に認識されてきている。

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