分譲住宅ブランディング戦略
書籍内容
安易な価格競争から脱却せよ!
デザイン力・営業力・マーケティング力を身に付け
大手メーカーに負けない独自ブランドを確立する!
我が国の新設住宅着工戸数は、1991年度の167万戸をピークに下降の一途をたどり、2022年度には86万戸に減少し、2040年度には55万戸まで減少すると予想されています。住宅産業を取り巻く環境がより一層の厳しさを増すなか、これまで注文住宅を主な事業としてきた大手ハウスメーカーが戸建分譲住宅市場に次々と参入しています。建築費の高騰によって、割高感のある注文住宅からリーズナブルな戸建分譲住宅に顧客が流れており、それを追いかけるように大手ハウスメーカーが注文住宅事業から戸建分譲住宅事業にシフトしているのです。資本力のある大手との価格競争に巻き込まれた中小の分譲住宅業者はなんとか差別化を図ろうとしますが、現状では効果的な施策を打ち出せていません。
大手コンサルティング会社の住宅事業部部長を経て、住宅の建築意匠企画・開発・デザインを手掛ける会社を経営する著者は、中小の分譲住宅業者が大手メーカーに負けないためには、住宅の価格や性能を前面に押し出すのではなく、デザインとストーリー性を重視したブランディング戦略が鍵になると言います。顧客が「住みたい」と直感的に思えるような外観・デザインや、そこでの生活が具体的にイメージできるような分譲地全体の魅力を訴求することが重要であり、そうした価格面以外の「価値」を生み出すデザイン力、ターゲットとする顧客層に的確に伝える営業・マーケティング力を磨けば、安易な価格競争からの脱却を図ることができると述べています。
本書では、これまでに約300社の住宅会社のコンサルティングを手掛けてきた著者が、デザイン・営業・マーケティングの3つの観点から、戸建分譲事業に必要不可欠なブランディング戦略を具体的な事例を交えながら解説します。
人口減少社会を迎え、経営戦略に苦心している分譲住宅業者だけでなく、これから戸建分譲事業に参入しようとしている業者にとっても、これからの住宅業界で生き残っていくための指針となる一冊です。