京都の訪問診療所 おせっかい日誌
書籍内容
「最期は自宅で迎えたい」という願いを叶えるために――
何気ない会話やしぐさに隠された真意を汲み取り、
おせっかいに奮闘する京都の小さな診療所の日々の記録
私たちは病気だけを見ていていいのだろうか――。
昭和60年、京都の診療所が始めた「おせっかい」な訪問診療は、
やがて大きな輪となり多くの人たちを動かしていった。
医師に看護師、ケアマネジャー、社会福祉士……、
さまざまな人が集い、24時間365日、患者の健康と暮らしを支える渡辺西賀茂診療所。
その取り組みを日々の患者との触れ合いとともに紹介する。
いつも暴言を吐いてくるおじいちゃん、
最後の家族旅行を願うお母さん、
残された時間を懸命に生きるサラリーマン……
それぞれの人生に寄り添うことで見えてきたものとは。
これから医療・介護の世界を目指す人にぜひ読んでほしい一冊。
目次
1章 診療所に通えない患者もいる―「来てもらう」ではなく、「おじゃまします」からはじまる診療
2章 「自分の家で最期を迎えたい」―患者の願いに寄り添うのが在宅医療の使命だと知る
3章 患者の思いを大切に―住み慣れた家で過ごすための「緩和ケア」
4章 最期まで悔いが残らないように―患者だけでなく家族との対話を大切にした在宅での「看取り」
5章 在宅医療に必要なのは私生活にまで踏み込む力―地域で一番「おせっかい」な診療所が患者と家族の想いを叶える