フクチマミ さん・ 高橋基治さん 『マンガでおさらい中学英語』インタビュー|英語に苦手意識がある人こそ読んでほしい
中1の範囲をベースにした英文法をマンガでおさらいできる、新感覚の英語やり直し本『マンガでおさらい中学英語』(KADOKAWA/2015.9.15刊行)の著者であるフクチ マミさん・高橋基治さんに本作の見どころや裏側を聞きました。
ーー『マンガでおさらい中学英語』刊行のきっかけを教えてください。
高橋基治先生
KADOKAWAの編集者さんよりお話をいただき、マンガを使っての英語のやり直し本ということで、今までにはないスタイルで面白そうだなと思い、企画に参加させていただくことを決めました。
フクチ マミ先生
英語の学習参考書を手掛けてきた編集さんから、「英語のコミックエッセイを作りませんか?」とお声がけ頂いたのがきっかけです。でも私は英語への苦手意識が強くて、大人になってやっと離れられた英語をまた勉強することが本気で嫌で…(笑)。お断りするつもりでしたが、編集さんと高橋先生が「英語の持つ感覚」について楽しそうに話している姿を見て、「あれ…?実は私英語の面白さを知らずにきたんじゃないの?」という気がしてきて、思い切って挑戦してみることにしました。
ーー『マンガでおさらい中学英語』でどのようなことを伝えたいのでしょうか。
高橋基治先生
「気づき」と「きっかけ」です。中学で習った文法は、テストで点を取るための単なるルールではなく、自分の気持ちや考えを伝えるもっと血肉の通ったものだということです。そして背後にある理屈を理解することでより深く、英語を母語とする国民の思考や、モノの見方の違いに気づくことができます。また、この本を読んで、英語をもう一度やってみようというきっかけを読者に与えられれば、という気持ちで取り組みました。
フクチ マミ様
「英語ってこういうものとして覚えて」と教わって、「意味がわからない!」と嫌いになってしまった私のような人に、日本語とは違う英語の持つ感覚(マンガの中では【英語メガネ】と呼んでいます)に注目することで、英語の面白さを再発見してほしいです。
ーー『マンガでおさらい中学英語』で特に重視したいポイントを教えてください。
高橋基治先生
中学英語の素朴な「なぜ」をとっかかりに、シンプルながらもわかりやすい丁寧な解説で、「そこでつまずいたばっかりにわからなくなった」「もうちょっと詳しく教えて欲しかった」というポイントを取り上げたところです。マンガで先生と生徒のやり取りで進行していくスタイルも、読みやすさを重視したことから生まれました。
フクチ マミ先生
このマンガは、小さな疑問にも引っ掛かってつまずきがちな私が、ものすごく深いレベルの英語知識をお持ちの高橋先生に、どんどん質問しながら進行していきます。実際の取材でも同じことが行われたのですが、それがとても楽しく中学時代の教室では絶対に叶わなかった贅沢な授業でした。その空気感が、読者の方にも伝わるのではないかと思っています。
ーー著者として今度どのようなことに挑戦していきたいと思いますか。
高橋基治先生
「学問」という立ち位置からの「英語」ではなく、「エンターテイメント」と絡めた「英語」という切り口で、もっと英語が身近に感じられるような教材開発に取り組んでみたいと思っています。それには自分がワクワクするような企画を考え出すことに尽きると思います。今、いくつかあるのでぜひ実現に向かって頑張りたいです!
フクチ マミ先生
これまでは自分と同年代の人たちに向けて描くことがほとんどでしたが、今後は違う世代に向けて描くことにも挑戦してみたいなと思って勉強中です。
ーー読者の皆様に向けて一言お願いいたします。
高橋基治先生
今現在、日本ではほとんどの人は英語ができなくても十分生活していけます。実際英語を必要としているのは、およそ人口の10%程度だと言われています。10人に9人は必要ないのです。
ただし、使えると間違いなく自分の世界が広がります。国境や人種の壁を越えて、今まで知り合うことがなかったような人と知り合いになれます。今まで耳に入ってこなかった情報に触れることが出来ます。今まで言葉の不安から躊躇していた海外への旅も、まるで国内旅行に行く感覚で行ってみようかという気持ちになります。さらに、情報が入ってくるチャンネルが増え、物の見方、感じ方が豊かになり生活の質もあがります。
できないよりは断然できたほうがいいです。今からでも遅くありません。本気で英語学習に取り組んでみませんか。皆さんの今現在の英語力は、過去何をしたかの結果です。そして明日の、来月の、数年先のみなさんの英語力は、まさに今日この1日、1日で何をしたかとつながっているのですから。Now or never!(いつやるの今でしょ!)。応援しています。
フクチ マミ先生
英語を学ぶためのツールって、今本当にたくさんありますよね。YouTubeにも英語学習動画はたくさんあって…色々なツールを取り入れて活かしていくのは、有益だと思います。ただ、この『マンガでおさらい中学英語』は英文法の捉え方のベースとなるので、一度読んでおいて損はないと思います、英語に苦手意識のある人こそ特に。あんなに英語を嫌っていた私が英語を楽しめたように、あなたも楽しめるはずです。是非このマンガで「英語メガネ」をかけてみてください。