町の薬局を県内最大手に導いた ヒーローマーケティング

大賀崇浩[著]

2024.12.02

1980円(税込)

幻冬舎

単行本

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書籍内容

スーパーヒーローが企業を救う!

独自のキャラクターを活用し、業績をV字回復させた5代目経営者の挑戦


少子高齢化と若年層の都市部への流出により、地方経済の衰退が加速しています。消費の減少によって、ただでさえマーケットが縮小していくなか、資本力・ブランド力のある全国チェーンとの競合にさらされている地場小売業の経営環境は厳しさを増すばかりです。
福岡に拠点を置く老舗薬局チェーンの5代目社長である著者も、2017年に経営を引き継いだ当時は大手ドラッグストアにシェアを奪われ、ドラッグストア事業は赤字、かろうじて利益の出ていた調剤薬局事業で何とか経営を成り立たせている状況でした。「何か手を打たなければ……」そう思いつつも、老舗企業としての歴史やこれまでの経営方針を意識するあまり、大胆な改革に踏み切れず、売上が減少していくのをただ見ているしかなかったといいます。

こうしたジリ貧の状況を大きく変えたのが、生粋の特撮好きだった著者自らがヒーローに扮し、自社をPRするという斬新なマーケティング戦略でした。「ヒーローマーケティング」と名付けられたこの戦略の中から誕生した「薬剤戦師オーガマン」は、SNSでの情報発信をはじめ、地方テレビ番組への出演、イベントショーの開催などを通じて幅広い年齢層に受け入れられ、地域での企業認知度を劇的に向上させていきました。
この戦略によって、著者が代表に就任した2017年から6年間で売上高は1.5倍に、経常利益は5倍以上になるなど業績が大きく伸びただけでなく、従業員のモチベーション向上、優秀な人材の確保などさまざまな効果も得られました。また、地域における企業の存在感が増したことでほかの地元企業や自治体との連携強化にも発展し、「オーガマン」は一企業のマーケティング戦略という枠を超え、地域全体に新たな活力をもたらすご当地ヒーローとしての存在を確立するまでになりました。

本書では、著者が実践してきたヒーローマーケティングについて、着想からの軌跡をたどる「物語編」、キャラクターの設定や展開戦略、効果測定の方法、地域との連携手法といった実践的なノウハウを記した「解説編」の二部構成で紹介しています。
著者は「ヒーローマーケティングは企業と地域社会の結びつきを強め、双方の発展につながる画期的な手法である」と述べています。地域における自社のブランド力強化や認知度向上を目指す経営者にお勧めしたい一冊です。

著者:大賀崇浩

1982年生まれ。東京理科大学卒業後、大手商社を経て2008年に大賀薬局に入社。調剤薬局事業本部長、ドラッグストア事業本部長などを歴任。2016年4月代表取締役副社長、2017年9月代表取締役社長に就任(現任)。経営不振に陥っていた現状から脱却するため2019年10月「薬剤戦師オーガマン」としてデビューし、ヒーローマーケティングに着手する。オーガマンへの初期投資はすでに回収済みで、投資の40倍の広告効果を実現し、地域で圧倒的な認知度を誇る薬局へとV字回復させた。

ネット書店

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