憂い人と愁い神
書籍内容
会社では単調に仕事をし、家では思春期の娘に煙たがられ……
それでもささやかな幸せを享受していた純一。
しかし、「願いごとを叶える」という怪しげな老婆との出会いを機に、
平凡なはずの人生が大きく揺らいでゆく。
人ならざる者が人の世に問う
愚かで愛しい人間たちの物語2篇
商社に勤める純一が出会ったのは、ホームレスの姿をした「神様」。
もしもひとつだけ実現できるなら、金? 地位? それとも……。
その願いが叶うとき、彼に訪れるまさかの運命とは。――『憂い人と愁い神』
人とはつくづく面倒くさい。でも、それが絶妙にすてきなのかもしれない。
大なり小なり、誰もが悲しみと付き合いながら歩んでいく。
そんな様子を、ひっそりと見守る者たちがいた。――『悲しみの忘れ方』
目次
憂い人と愁い神
悲しみの忘れ方