企業と事業のムダ・モレ・迷いをなくすデジタル化の仕組みづくり 中堅・中小企業の「デジタル基盤」再構築

清水義晃[著]

2026.11.04

1760円(税込)

幻冬舎

単行本

ネットで買う

書籍内容

DXの成否を左右するのは、ツールではなく「仕組み」だ

業務のムダや情報の分断をなくし、経営と現場をつなぐ。
中堅・中小企業が生産性と競争力を高めるための、
デジタル基盤再構築の実践手法を示す一冊


近年、デジタル技術を活用して業務やビジネスモデルの変革を図るDX(デジタルトランスフォーメーション)が注目を集めています。人口減少や少子高齢化が進み、人手不足が深刻な経営課題となるなか、中堅・中小企業においても、生産性や競争力を高めるためのDX推進が求められています。
しかし、DXの実現を目指してシステムやツールを導入したものの、期待したほど業務が効率化されなかったり、導入したシステムが現場に定着せず形骸化してしまったりと、思うような成果につながらない企業は少なくありません。
著者は、大手製造業のIT・経理部門で社内システムの導入・運用に携わった経験を経て、現在は企業のデジタル化や業務改革を支援するコンサルティング会社の代表を務めています。中堅・中小企業を中心に、業務上の課題の洗い出しから、システムの導入計画の策定、導入後の運用改善までを支援してきました。
著者が数多くの企業を支援するなかで感じてきたのは、DXを進めるには、システムの導入だけでなく、システムを使う人や組織のあり方まで考える必要があるということです。どれほど優れたシステムを導入しても、現場の業務に合っていなければ活用されず、部署ごとに異なるルールで運用されていれば、会社全体の生産性向上にはつながりません。
本書では、業務のムダや重複をなくし、部署ごとに分散した情報を共有・活用できるようにする「デジタル基盤」のつくり方を解説します。
自社の課題を明らかにする「10項目セルフチェック」をはじめ、業務とデータの棚卸し、投資の偏りを防ぐ「3層DX投資」、外部の伴走パートナーの選び方、試行・展開・定着を段階的に進める「15週サイクル推進モデル」など、実践に役立つノウハウを体系的に紹介します。
限られた人材と資金を最大限に活かし、デジタル基盤の再構築を生産性の向上と企業の持続的な成長につなげるための一冊です。

目次

はじめに

Prologue
すでに直面している労働者不足
対応できない企業から競争力を失っていく
業務の変化は、すでに始まっている――仕組み」が競争力を左右する時代
進んでいるようで進んでいない中小企業のDX
DXを阻む壁①――社内に「担い手」がいない
DXを阻む壁②――標準化されない「古い仕組み」が足を引っ張る
DXを阻む壁③――経営層の認識不足が推進を止める
「今が良ければ」では事業を継続できなくなるリスクは減らせない

Chapter1
デジタル基盤の再構築が企業を進化させる
組織全体でプロセスを最適化する
デジタル基盤とは何か――One Fact, One Placeから始める
財務分析の結果を可視化し「真の課題」を明らかにする
資金繰り悪化の兆候は、財務指標に現れる
セルフチェックでIT担当者と現場担当者、経営層それぞれの本気度を測る
本書の診断・評価ツールの全体像
10項目セルフチェックの構成
10項目セルフチェックのポイント
あなたの会社のデジタル基盤成熟度はどれくらい?
改善すべき課題はどこにある? レーダーチャートの形から解説
DX伴走パートナーはどう選ぶのがベストか
Column 在庫不一致を解消した空調機器メーカーの事例

Chapter2
デジタル基盤再構築の設計図を描く
業務の棚卸しとAI活用で自社に必要な改革を可視化する
現場視点でDX推進計画を描く意味
A 現場のブラックボックスを暴き出せ
B 「業務棚卸し」と「人時分析」という解剖作業から逃げるな
業務を棚卸ししたら、次に「情報の正本」を決める
C AIは魔法のつえではない。「目的ありき」で設計しろ
「何に対し、どう使うか」の事前設計がポイント
AIは現場を俯瞰する「経営の鳥の目」として機能
D 「市民開発」で現場を主役にせよ
E IT協力会社やベンダー丸投げから脱却する
F ロードマップに落とし込む
G 3つの具体的な施策を作成する
H 支援ツールを活用する
Column AI-OCRの帳票処理の事例

Chapter3
現場のみ・経営層のみに偏らず
トータルで最適化を目指す
フロント・ミドル・バックの3層DX投資
各層をOne Fact, One Placeでつなぎ、全体最適を実現
投資の偏りが致命傷。機能別の「3階層ポートフォリオ」を描け
DXスコアカードとは何か、なぜ必要なのか
DXスコアカードで冷静に判断
DXスコアカード活用のメリット
デジタル化に失敗する企業はどこが違うのか
 ――B社の失敗事例から学ぶ
これがDXスコアカードテンプレートだ!

Chapter4
計画を動かすのは「人」
内外の人材を適切に用いて進化を促進する
DX人材の育成を「属人化された努力」で終わらせるな
STEP1 自社内の人材で担える範囲を広げる
STEP2 学習だけでなく「実践+振り返り」まで組み込む
STEP3 ロードマップ型の育成プランを策定
「技能断絶の崖」を救うクロスジェネレーション戦略
世代別の強みを「役割」としてデザインする
ベンダー丸投げの悲劇を断ち切る「伴走パートナー」の見極め
「伴走力」を見抜くシンプル3ステップ
STEP1 初回対話で測る「人材行動・姿勢・資質評価」3つの姿勢
STEP2 提案書で確認する「4つの共創指標」
STEP3 契約前の「30Days Pilot」試行
信頼は「資料」ではなく「行動」で測れ
Column 月次集計自動化と世代融合の事例

Chapter5
小さく始めて大きく根付かせる
全社員を巻き込み計画的に推進するのがDX実現のカギ
大規模プロジェクトというベンダーのわなにはまるな
15週サイクルの成否を握る「概念実証(PoC)」の重要性
ガントチャートとリスクヒートマップでプロジェクトを「見える化」
活用と定例のレビュー会を開催する
失敗しないことを祈らず、リカバリープレーを用意する
定着KPIで可視化し、浮いたリソースは次へ再投資
DXは単なるプロジェクトではなく、習慣とすることが重要

Chapter6
デジタル基盤を経営の仕組みとして更新し続ける
継続的なアップデートが中小企業の未来を変える
経営会議のリアルタイム化で意思決定の質とスピードを両立させる
DXを一過性の祭りで終わらせるな!
「成果」ではなく「行動」を評価するのがKPI設定のポイント
1年ごとのDXリバランスで衰弱サイクルを防ぐ
「10年先の企業像」を描き、今を変えるためのサービスを導入する
STEP1 未来像を“数字と言葉”で描く
STEP2 1年に1テーマだけ前に進める
STEP3 外部のIT協力会社と年次伴走契約を結ぶ

おわりに

著者:清水義晃

株式会社リベルタス・アドバイザリー
代表取締役社長
1972年東京都出身。高校を卒業し金融系情報グループ会社に入社。その後、セールスドライバーや保険や置き薬の営業経験を経て、システム業界に再び関与。その後、福岡にてSI派遣や中小SI事業者などを経て、2003年大手住設メーカーの情報子会社に入社し、2008年より経理部にて、自社および主要グループ各社の共通経理基盤を企画検討からシステム導入、効率的な運用保守基盤実現までを担う。その後、大手コンサルティングファーム、大手電機メーカーグループに所属するコンサルティング会社の事業開発部長などを歴任し、2015年リベルタス・コンサルティングに入社。2015 年にリベルタス・アドバイザリーを設立し取締役、2019 年代表取締役社長就任。

ネット書店

  • https://amzn.to/3f3Yc6Z

オススメ書籍

人材を磨く経営 中小企業は社員の個性を活かして伸ばす

鈴木康仁

繁盛店のケーキ店から学ぶ 消費期限1日の経営学

前田省三

それ、捨ててみよう しんどい自分を変える「手放す」仕事術

伊庭正康

「未常識」への挑戦

菱川博行