まっすぐ精進 京都祇園「天ぷら圓堂」繁盛記

書籍内容
明治創業のお茶屋を引き継ぎ、高級天ぷらへ――
京都祇園「天ぷら圓堂」成功の軌跡
石畳と格子戸がつづく祇園。夕暮れの路地を舞妓がすり抜け、座敷の明かりがにじむ――お茶屋・置屋・仕出しが役割を分かち合う商いが息づく花街。この祇園の地で、明治十八年創業のお茶屋「近江榮」を受け継いだ著者は、1991年に業態を転じ、高級天ぷら店「圓堂」を開業しました。今では祇園の本店を起点に、国内はもとより海外にも暖簾を掲げるまでに広がっています。本書は承継の決断から現在に至るまでの「天ぷら圓堂」の歩みをまとめた一冊です。
開業当初は、商いの素人ゆえの苦労が続きました。スタッフが一斉に辞め、夫婦二人でお店を切り盛りした日もあれば、借入の返済に追われ眠れない夜もありました。出店の判断を誤って閉店に至ったこともあります。それでも著者はそれらを失敗と決めつけません。一つひとつから気づきを拾い、次の一手へつなげてきました。
本書のタイトルである「まっすぐ精進」とは、ただがむしゃらに突き進むことではありません。必要とあれば歩調を緩め、向きを改め、遠回りを受け入れる。自分の感覚を信じ他人の評価に振り回されずに歩みを整える――その胆力としなやかさを指します。
本書は、「天ぷら圓堂」の挫折と再起の記録であると同時に、現場で迷ったときに「どこで踏ん張り、どこで引き、何を変えるか」を考えるための実践の指針でもあります。飲食業に限らず、挑戦の途上にいる人や壁に向き合う人が、次の一歩を選び取るためのヒントとなる一冊です。






