リバイバルゲルト 販売手法の常識を変える 誰も損しない入札システム

書籍内容
欲しい人に、欲しいものを、適正価格で!
全く新しい発想から生まれた“公平・平等な”入札システムとは?
人気アーティストのコンサートチケット、限定トレーディングカード、高級腕時計――。人気商品をどうしても手に入れたい熱心なファンの想いとは裏腹に、市場では転売業者による買い占めや高額転売が横行しています。先着順では瞬時に完売、抽選では当選確率が低くオークションでは価格が高騰する――。資金力や時間的制約の差によって、実際に欲しい商品を手に入れることができるのは一部の人々に偏るという不公平な状況が続いています。
著者は、このような商品の不公平な流通・分配という問題は人気商品に限らず医薬品の世界でも起こっているといいます。薬局を経営している著者は、特定の薬が必要な時に手に入らず、一方で使われないまま廃棄される「デッドストック」が多くの薬局で発生していることに問題を感じ、薬局間で余剰在庫を融通できるECサイトを立ち上げました。そしてこのサイトでのさまざまな課題を解決するなかで、医薬品に限らず参加者に公平な購入機会を提供する入札システムを作れないかと思い立ち「リバイバルゲルト」を開発し、2019年に特許を取得しました。このシステムは従来のオークションとは異なり、商品の価格を事前に固定し、購入者は「ゲルトポイント」と呼ばれる独自のポイントを使って入札します。落札者は事前に設定された価格で商品を購入でき、入札に使用したポイントは消費されますが、落札できなかった参加者のポイントは消費されず、次回以降の入札に持ち越すことができます。著者はこれにより購入機会の公平性が保たれ、価格の高騰を防ぎながらより多くの人に商品が行き渡る仕組みが実現できると考えています。
本書では、著者が考案した「リバイバルゲルト」の仕組みを既存のオークションやポイントサービスとの比較を交えながら分かりやすく解説しています。また、飲食店の予約やコンサートチケット、限定商品の販売など、さまざまな分野で活用できる可能性についても紹介しています。
人気商品の販売方法に頭を悩ませている企業経営者の課題解決はもとより、新たなビジネスモデルのヒントにもなる一冊です。