海津 佳寿美さん『一生使える ビジネスメールの「型」』インタビュー 型にハマれば、もっと『自由』になれる
今さら聞けない「メールの基本」をギュッと凝縮した『一生使える ビジネスメールの「型」』(技術評論社/2023.4.15刊行)の著者である海津 佳寿美さんに本作の見どころや裏側を聞きました。
ーー『一生使える ビジネスメールの「型」』刊行のきっかけを教えてください。
企業研修講師をしておりますが、コロナの影響で研修の仕事が一時ゼロになりました。それを機に、大手のオンラインスキルシェアサイトで個人向けのオンライン講座「悩まず書ける!ビジネスメールの基本」の講座を開講していたところ、出版社の方の目に留まり「ビジネスメールの書き方についての本を書きませんか」とのお声かけをいただきました。
ーー『一生使える ビジネスメールの「型」』でどのようなことを伝えたいのでしょうか。
「メールの構成」や「わかりやすい説明」には「型」があることを知っていただきたいです。それらを理解して実践することで、わかりやすく、誤解なく伝わり、嫌な気持ちやトラブルにもならない理想的なメールを、悩まず、早く書けるようになっていただきたいと思っています。それにより、仕事の効率化やビジネスコミュニケーションの円滑化に役立つことを願っています。
また、本書では「型」に焦点を当てつつ、気持ちいいやりとりのためのクッション言葉や、正しい敬語、箇条書きや記号を活用して見た目を整える方法など、今さら聞けない「メールの基本」をギュッと凝縮しています。新人や若手の方はもちろん、メールの書き方にあまり自信のないベテランの方など幅広い世代の方に読んでいただきたい内容です。
ーー『一生使える ビジネスメールの「型」』で特に重視したポイントを教えてください。
2点あるのですが、やはり、まずは「型」です。メールの構成や説明の仕方、表現の仕方にも「型」がありますが、それを知っているのと知らないのでは、メールを書く効率性が全く違います。型に沿って書くことで、書く方も書きやすく、読む方にとってもわかりやすいメールの文章が書けるようになります。本書のキャッチコピーが「型にハマれば、もっと『自由』になれる」なのですが、型をきちんと押さえることで、自由に書けるところは安心して自由にできるようになるのです。そこを実感してほしいですね。
そしてもう一点が、「目的とゴールを意識すること」です。やみくもにメールを書いていると、どう書こうかと迷子になる人も多いのではないでしょうか。特に「ゴール(そのメールで目指す結果)」を意識することで、書くべき内容が明確になってきます。本書では、目的とゴールのパターン別に多くの文例も掲載していますので、参考にしていただけるはずです。
ーー海津 佳寿美様が著者として今度どのようなことに挑戦していきたいと思いますか。
私はビジネススキル講師なので、著者としても、多くのビジネスパーソンが悩んだり課題に感じたりすることを解決できるスキルに関する本を執筆したいと思っています。多くの人が、イキイキとポジティブに仕事に取り組めるようなスキルアップ支援ができれば嬉しいです。
ーー読者の皆様に向けて一言お願いいたします。
もらったメールや先輩が書くメール、ネット上の文例などを参考に書く。基本を理解していないから、悩んで時間もかかるし、自信もないし、失敗もしてしまう。そんな状況の方が多いように感じています。それなのに、日本の会社でメールの書き方について組織的な教育を実施しているところは、とても少ないのではないでしょうか。
だからこそ、まずはメールの基本を理解していただきたい、その思いで本書を執筆しました。多くの方に読んでいただき、折に触れて、さまざまな場面で本書を活用していただければ幸いです。皆様のメールを書くスキルの向上、ひいてはビジネススキル向上の一助となることを心から願っています。