国・裁判所・保険会社の不合理な真実 虚像のトライアン

書籍内容
“損保大儲け”の裏で泣き続ける被害者たち
「交通事故被害者の救世主」が辿り着いた
闇の根源、そして打開の糸口とは
保険会社、国、裁判所による保険金値切りの闇の構造を明らかにした前作『ブラック・トライアングル』刊行から5年。
2015年3月期の決算では、大手損保が軒並み最高益を記録した。
この事実は、損保が保険金の支払を絞りながら利益をますます享受しているという、闇の深化を示唆している。
続編となる本書では、前作で業界のタブーに鋭く切り込んだ弁護士法人サリュが、
被害者がさらに不利になっている現状をつまびらかにし、
年間2000件におよぶ事件を扱っているなかで導き出された、ブラック・トライアングルの闇から抜け出すための方策を提案する。
目次
第1章 被害者を取り囲む虚像の三重構造―劣化が極まる交通事故賠償制度
第2章 利益を上げる大手損保の陰で孤立する被害者たち
第3章 障害者を差別、事故被害者を軽視―不合理な後遺障害認定を見過ごす国の怠慢
第4章 裁判官の能力は驚くほど低下している―保険会社の顔色ばかりうかがう裁判の現実
第5章 日本は交通賠償法務の後進国―諸外国に学ぶ“被害者救済”の制度
第6章 被害者の主張を正当に汲み上げるシステムづくりが必要だ
第7章 「弱い者いじめ」の空気に変化の兆し―被害者への“共感の輪”が、官僚化したトライアングルを打ち壊す