さよなら食いしばり! 「噛む力」のコントロールで健康寿命を延ばせる

書籍内容
気づかぬうちにもじわじわとあなたの健康を蝕む「食いしばり」
頭痛、肩こり、顎の痛み、睡眠不足……
3人の歯科医師が、食いしばりのメカニズムから
最新の診断・治療、予防法までわかりやすく解説
重い荷物を持ち上げるときや、仕事に集中しているとき、強いストレスを感じているとき――私たちは日常のさまざまな場面で、無意識に歯をぐっと噛み締めています。
一時的な噛み締めは誰にでもありますが、それが習慣化した「食いしばり」は、歯や体に大きな負担をかけます。しかも歯ぎしりのように音がしないため、自分では気づきにくいのが特徴です。放置すると、歯の摩耗や亀裂・破折、知覚過敏、歯周病の悪化などにつながることがあります。
さらに、食いしばりの影響は口の中だけにとどまりません。顎や顔まわりの筋肉に負担がかかることで、顎の痛みや頭痛、首・肩こり、だるさ、睡眠不足など、全身の不調につながる場合もあります。
本書の著者は、睡眠歯科や顎口腔領域の不随意運動、予防歯科・小児歯科、咬合治療など、それぞれ異なる専門分野で臨床・研究に携わってきた3人の歯科医師です。異なる視点を持つ専門家が知見を持ち寄り、口腔内だけでなく、筋肉や姿勢、生活習慣、ストレスとの関わりからも食いしばりについて解説しています。
本書では、食いしばりが起こるメカニズムや生活習慣との関係、歯や全身に表れる症状を解説するとともに、食いしばりの状態を客観的に把握する検査や、マウスピース、認知行動療法、筋機能療法、ボツリヌス療法などの治療法についても紹介します。さらに、歯科医院の選び方や、舌の位置、姿勢、睡眠など日常生活のなかで実践できる予防・改善のポイントも取り上げています。
「なんとなく不調が続く」「朝起きても疲れが抜けない」「顎や歯に違和感がある」――。そんな症状の背景に食いしばりが隠れていないかを知り、噛む力と上手に付き合うための知識をまとめた一冊です。
目次
はじめに
第1章
その不調、食いしばりが原因かも?
•あなたの健康をむしばむ「食いしばり」
•睡眠中の食いしばりには歯止めがかからない
•口腔内の悪い癖「ブラキシズム」
•ブラキシズムと咀嚼の違いとは?
•「噛む力」をコントロールする仕組み
•食いしばる力を制御する「歯根膜」の役割
•噛む力をつくる「咀嚼筋」の仕組み
•咀嚼筋は全身につながる重要な部位
•咀嚼筋の緊張は感覚器にも影響する
•顔の周囲の違和感に要注意
•食いしばりの解消で目力を取り戻す
•食いしばりのセルフチェックをしてみよう
•「食いしばっているかもしれない」の意識を大切に
•付箋による意識化で習癖を改善しよう
第2章
噛み合わせだけじゃない
食いしばりのさまざまな原因
•食いしばりはなぜ起きる?
•食いしばりになりやすい歯並び・噛み合わせ
•日本人の身体的特徴と顎関節
•舌の筋力や飲み込みと食いしばり
•口呼吸が低位舌の引き金に
•日本人は飲み込む力が弱い!
•食いしばりにつながる生活習慣
•姿勢の乱れが、顎周りの負担につながる!
•デジタルデバイスが生み出す食いしばり
•見過ごされやすい、足元からの影響
•睡眠時無呼吸症候群も食いしばりに影響
•就寝中の環境と食いしばり
•睡眠薬代わりのアルコールは厳禁
•現代社会のストレスと食いしばり
•食いしばりやすい性格と職業
•ライフイベントと食いしばりのリスク
第3章
心身の健康をむしばむ
食いしばりが原因の諸症状
•食いしばりが原因の諸症状に気づくために
•食いしばりによる歯への直接的なダメージ
•歯の表層・エナメル質のダメージは大きい
•治療した歯への食いしばりの影響
•根管治療を受けた歯のもろさ
•補綴物を壊す食いしばりのダメージ
•歯の土台「歯槽骨」が変形してしまう骨吸収の恐ろしさ
•骨吸収が起こるメカニズム
•骨吸収のサインは?
•歯周病から歯槽骨の吸収を起こさないために
•食いしばりからの防衛サイン「骨隆起」
•骨隆起が現れやすい場所と特徴
•骨隆起がもたらす将来のリスク
•顎関節や筋肉への深刻な影響
•顎関節症と症状が酷似する「顎口腔ジストニア」
•顎口腔ジストニアの特徴
•顎口腔ジストニアを見逃さないために
•脳疲労と倦怠感・集中力の低下
•筋緊張型頭痛
•耳が詰まった感じ・耳鳴り・めまい
•食いしばりがもたらす「なんとなくの不調」
•食いしばりの全身への影響
Column 歯のトラブルが歴史上の偉人に与えた影響
第4章
保険診療も活用できる
食いしばり治療の流れ
•食いしばり治療には保険が使える?
•診断から治療の開始まで
•治療法の提案
•マウスピース(ナイトガード・スプリント)療法
•マウスピースの種類
•薬物療法による対症療法・局所アプローチ
•体内システム・自律神経への根本的アプローチ
•認知行動療法による上下歯列接触癖の改善
•筋機能療法および理学療法
•関連痛
•物理療法(温熱療法・超音波・低周波など)
•マニピュレーション(徒手整復術)
•専門的な開口トレーニング
•ボツリヌス療法(ボツリヌス注射)
•ボツリヌス注射の費用と効果
•ボツリヌス療法の治療サイクル
Column ボツリヌス療法の歴史
第5章
「噛む力」をコントロール
食いしばりの最新治療
•歯科医療における新たなアプローチ
•「8020運動」の成功が突きつけた新たな難題
•噛む力の暴走による「破折」で天然歯を失うケースも
•「しっかり噛み締める」から「リラックス」の時代へ
•表面筋電計を用いた診査の重要性
•測定の信頼性を支える「4ステップ」の手順
•あなたの噛む力は安全圏?(科学的ガイドライン)
•咬合力過剰の境界線(150μV以上)と組織破壊の加速
•咬合力検査・圧痛検査のポイント
•咬合力と咀嚼筋活動電位の相関パターン解説
•各パターンの臨床的解釈
•歯科医療は「人生のマネジメント」へ
第6章
歯科医院選びにもう迷わない
歯科医院との上手な付き合い方
•歯科医院、どう選べばいいの?
•多彩な歯科医院の種類
•歯を守るパートナー選びの鉄則「治療方針と説明の透明性」
•治療方針が合わないときは?
•歯科医師とのコミュニケーションのコツ
•日頃の生活習慣やストレスの状況
•歯科医師に質問・確認する際の注意点
•定期的なメンテナンスの重要性
第7章
大切な歯を守る
食いしばりの予防・改善ケア
•食いしばり(ブラキシズム)の予防・改善ケア
•正しい「舌ポジション」とは?
•理想的な舌の位置
•正しい舌ポジションを身につける基本トレーニング
•舌を鍛えるトレーニング
•姿勢を改善するポイント
•マウスピースを「卒業」するためのトレーニング
•副交感神経を優位にする生活習慣
•食生活の工夫
おわりに



